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見たぞ!ピープル VS ジョージ・ルーカス初日

ピープル VS ジョージ・ルーカス

 渋谷シネクイントの『ピープル VS ジョージ・ルーカス』の初日に行ってきました。上映の1時間近く前に到着すると、すでに座席は限られており1日1回上映とはいえ、その人気に驚いた!なんとか左端の席が確保出来たので良かったですが、劇場は満員となりました。

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『ピープル VS ジョージ・ルーカス』
渋谷シネクイント初日レポート

 ロビー内には『スター・ウォーズ』キャラクターのコスプレが登場。

ピープル VS ジョージ・ルーカス

 入口では、イウォークとヨーダもお出迎え!

ピープル VS ジョージ・ルーカス

 ダース・ベイダーとずらり並んだストームトルーパー達の他、『シスの復讐』のアナキンもいます。

ピープル VS ジョージ・ルーカス

 劇場の入口ではトルーパーが検問を実施しており、モス・アイズリーのように「move along」とやっていました!

ピープル VS ジョージ・ルーカス

 クローントルーパーや旧三部作のオビ=ワンもいます。

前売り券特典「Han shot first」Tシャツ&缶バッヂ

ピープル VS ジョージ・ルーカス

 私は、前売り券の特典である「Han shot first」Tシャツと缶バッヂを着用。わかる人にはわかるデザインのTシャツです!

初日来場者プレゼント

ピープル VS ジョージ・ルーカス

 初日来場者全員にもれなくフィギュアをプレゼント!と告知されていましたが、その実態は投げ売られていたと思われるベーシックフィギュアに『ピープル VS ジョージ・ルーカス』のシールを貼ったものでした!こ、これは黒に近いグレーだ・・・粗品という表記は確かにうなずける。

『ピープル VS ジョージ・ルーカス』レビュー

 そして映画が上映。『ピープル VS ジョージ・ルーカス』は、「ファンにとって、また世界にとって『スター・ウォーズ』とは?」と問いかけるような作品だ。

『スター・ウォーズ』、映画ファンが楽しめるドキュメンタリー

 『スター・ウォーズ』ファンを描いた最近の作品といえば、『ファンボーイズ』が思い起こされるが、当然『スター・ウォーズ』の知識があった方が楽しいに違いないものの『ファンボーイズ』は劇映画で、基本的には青春コメディであることに対し、『ピープル VS ジョージ・ルーカス』はファンが『スター・ウォーズ』について語る様子を中心に収めたドキュメンタリーで、ファンならではの話題がバンバン飛び交うため『スター・ウォーズ』ファン、映画ファンが楽しめる映画と言える。

 世界中の映像製作者やアーティスト、学者、熱心なファン、『帝国の逆襲』までのプロデューサーのゲイリー・カーツやダース・ベイダー役のデヴィッド・プラウズ、ルーカスの師とも言えるフランシス・フォード・コッポラなど、「ルーカス帝国」が築き上がる様子を側で見てきた面々まで、『スター・ウォーズ』に対する様々な考えや意見をテンポの良い編集でまとめている。

ルーカス自身の本音にも迫る

 さらにルーカスの過去のインタビューからの発言を取り上げ、ルーカス自身の本音にも迫っていく。ドキュメンタリーといえば堅苦しいイメージがあるかも知れないが、インタビューで話題に上がるファンなら共感必至のネタは爆笑モノで、ユーモアあふれる仕上がりだ。実際、初日の満席の劇場は笑い声が相次いだ!

『スター・ウォーズ』ファンムービーの数々も

 作品中では4つの章(エピソード)としてテーマを分け、『スター・ウォーズ』について語る膨大なインタビューとともに、『スター・ウォーズ』のファンが作ったファンムービーの1シーンの数々が散りばめられている。

 特に『新たなる希望』を再現した動画を、インターネット上の有志がそれぞれ15秒ずつ制作しつなげ合わせて1本の作品を作るプロジェクト「Star Wars Uncut」の映像が中心となっており、その手作り感が微笑ましい。

 これだけのファンムービーが作られることは、ルーカスがファンの二次創作に寛容であり、ファンが二次創作をすることによって、『スター・ウォーズ』がより盛り上がることにつながることを知っているからだが、何より『スター・ウォーズ』はその圧倒的世界観で多くの人々の創作意欲を刺激したのである。

 映像、絵画、音楽、文芸などなど、『スター・ウォーズ』には観た人が「マネしたい!」、「同じようなすごいものを作りたい!」と思うだけのインパクトがあり、それが多くのファン活動につながるのはもちろん、『スター・ウォーズ』に影響されて今の仕事に就いたという人々も少なくないことが紹介される。

『特別篇』自体が公式による二次創作!

 さらに、数々のファンムービーの断片を見る中で、他ならぬルーカス自身が度々『スター・ウォーズ』を改変したことがこれだけ多くのファンによる動画が作られる要因の一つではないかと気付かされる。つまり、『特別篇』は公式による二次創作と言えるのだ!

 創造者自身が『スター・ウォーズ』を作り変える中、『特別篇』を実現させた要因でもあるデジタル技術が一般化し、やろうと思えばルーカスのように自分版『スター・ウォーズ』を作ることが出来る時代になってきたのである。

 劇中でも紹介される、そのクオリティが話題を呼んだADYWANの「Star Wars: Revisited」などのファンエディット作品がその代表例だ(制作者のADYWAN本人も出演し、なんとファンから脅迫があったことを明かす)。

作品は社会のものか、著作者のものか

 また、一度世に発表した作品は社会のものなのか、それとも著作者のものなのかという問題も『特別篇』を通して浮かび上がる。

 何度も見続けて愛した作品が、微妙に変わってしまったことはファンにとって聖書が改変されたことに値する。

 ハンがグリードを先に撃ったオリジナル版に対して、グリードが先に撃ちハンが反撃する見せ方をしたという「Han shot first」問題。一般人から見ればどうでも良いことでも、作品を愛する者からすればキャラクター性をねじ曲げたことになる。

 すでにアメリカの重要な文化の一つとなった作品を改変することは、製作者本人でも許されることなのか?もはや映画の枠を超え、現代文化と化した『スター・ウォーズ』ならではの難しい問いかけだ。

幅広い世代の視点を盛り込む

 このように、映画は主に1977年の『スター・ウォーズ』から見続けてきたファン達の話を中心に取り上げていくが、製作者は『スター・ウォーズ』があらゆる世代に幅広く愛されていることをよく理解している。

 待望の『エピソード1』を観たファンがガッカリ感を爆発させ、ジャー・ジャー・ビンクスを袋叩きにし、その出来を自分の中で無理やり納得する様子を家族によるDVと例えた意見を紹介する一方で、ジャー・ジャーが子供たちには大人気であることを描き、先入観のない新世代のファンの登場に「新たなる希望」を見い出す視点に好感が持てる。

ジョージ・ルーカス自身の苦悩も

 そして、ファンだけではなく他ならぬジョージ・ルーカス自身が抱える多くの苦悩にも迫る。父のようなビジネスマンにはなるまいと思い、映画の芸術性を追い求め、キャリアの初期に自作について資金を出す背広組から口出しされた苦い経験から、誰にも指図されない映画作りに専念出来る理想の環境を『スター・ウォーズ』の大ヒットによって実現出来たはずだった。

 しかし、映画ビジネスでかつてないほどの利益を生み出したマーチャンダイズの大成功により、ルーカスは傑出したビジネスマンとなり、自分が望むままの映画作りを行える環境は逆を返せば他人の意見を得づらくなってしまう、「ルーカス帝国」が出来上がったのだ。

 多くの不満を抱くファンも存在するが、はたしてルーカスは今の状況に満足しているのか。この辺りは、ルーカスについて書かれた書籍でも論じられたことのある部分だ。

これほど多くの人々が、愛を語れる映画があっただろうか

 ファンが『スター・ウォーズ』について様々な思いをぶちまける本作はつまり、これだけ『スター・ウォーズ』のことを語れるということは、みんな『スター・ウォーズ』が大好きなんだということの証明である。これほどまでに多くの人々が、愛を語れる映画がかつてあっただろうか。

 自分にとっての『スター・ウォーズ』との関係や、付き合い方までを考えさせられる1作。『エピソード1 ファントム・メナス3D』を見に行くのはちょっとなぁ、と思う方ほど見て欲しい作品です!

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