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ハン・ソロスピンオフ映画の監督がロン・ハワードに交代!交代劇に思う、『スター・ウォーズ』の今後

 現地時間6月20日(火)、フィル・ロードとクリストファー・ミラーが『スター・ウォーズ』ハン・ソロスピンオフ映画の監督を降板することについて、ルーカスフィルムより発表がありました。

 そしてフィル・ロードとクリストファー・ミラーの後任は、それからほどなくした現地時間6月22日(木)に、アカデミー賞受賞監督であるロン・ハワードであることが正式に発表されました!

 2月から撮影を開始し、現在も撮影中であるハン・ソロスピンオフ映画にまさかの展開…

 撮影の真っ最中に監督が交代することは異例なことですし、2018年5月の公開まであと1年を切ったタイミングなので、現場の混乱は必至なのではと想像されますが、大御所監督であるロン・ハワードを起用してここで仕切り直すことによって、ハン・ソロスピンオフ映画がより安定感のある作品となることが期待されます。

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ロン・ハワード プロフィール

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 俳優の両親を持つロン・ハワードは、子役としてキャリアをスタート。俳優としてテレビドラマ「ハッピーデイズ」などで人気を博した後に、『コクーン』、『バックドラフト』、『アポロ13』などの作品で、映画監督として批評/興行収入ともに高い評価を得ます。

ビューティフル・マインド [Blu-ray]

 2001年には『ビューティフル・マインド』で第74回アカデミー賞監督賞・作品賞を受賞し、オスカー監督に。

ダ・ヴィンチ・コード (エクステンデッド・エディション) (字幕版)

 さらに、『ダ・ヴィンチ・コード』三部作(『ダ・ヴィンチ・コード』、『天使と悪魔』、『インフェルノ』)といったヒットシリーズのほか、近年は『フロスト×ニクソン』、『ラッシュ/プライドと友情』などの作品も残しています。

 ちなみに『インフェルノ』には、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』のフェリシティ・ジョーンズも出演していましたね。

ルーカスフィルム作品にも関わりの深いロン・ハワード

 また、ロン・ハワードはキャスト/スタッフとしてこれまでのルーカスフィルム作品にも関わった人物です。

アメリカン・グラフィティ [Blu-ray]

 ジョージ・ルーカスが監督し、『スター・ウォーズ』以前に大ヒットを収めた『アメリカン・グラフィティ』にはメインキャストのスティーヴ役で出演。

 『アメリカン・グラフィティ』にはハリソン・フォードも出演していましたが、製作当時、すでに俳優としてキャリアを積んでいたロン・ハワードはキャストの中で一番の人気俳優でした。

 『スター・ウォーズ』には、その世界観を観客に受け入れてもらうために他の作品のキャラクターの色が付いていない若く無名の俳優を起用したいというジョージ・ルーカスの意向で、ロン・ハワードがキャスティングされることはありませんでした(結果として、ハリソン・フォードはキャスティングされることになりますが)。

ウィロー [Blu-ray]

 そして、ロン・ハワードはジョージ・ルーカス製作総指揮/原案のルーカスフィルム作品『ウィロー』を監督しています。

 主役のウィロー役には、イウォークのウィケット役などでおなじみのワーウィック・デイヴィスがキャスティングされました。

 ワーウィック・デイヴィスは、ハン・ソロスピンオフ映画に出演することが発表されており、『ウィロー』の監督であるロン・ハワード作品に再び出演することになります。

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フィル・ロードとクリストファー・ミラー降板の理由は

 フィル・ロードとクリストファー・ミラーが監督する『スター・ウォーズ』は、きっと娯楽色が強めで笑えるギャグも多いハン・ソロの冒険譚で、『ローグ・ワン』とはまた違った切り口の『スター・ウォーズ』のスピンオフが見られると期待していたので、この二人だけの新作が見られなくなったのは個人的に残念ではあります(もちろん、ロン・ハワードには別の期待がありますが)。

 フィル・ロードとクリストファー・ミラーが監督を降板するまでの実際の経緯はどのようなものだったのでしょうか。

 Varietyによれば、プロデューサーでルーカスフィルム社長のキャスリーン・ケネディとフィル・ロード、クリストファー・ミラーの創作上のスタイルが上手くいっていなかったことが、降板の主な要因のようです。

 さらにThe Hollywood Reporterの情報源によると、フィル・ロードとクリストファー・ミラーの製作スタイルやヴィジョンは、ハン・ソロスピンオフ映画の脚本のローレンス・カスダンとも衝突していた模様。

 コメディセンスと即興スタイルを重視するフィル・ロードとクリストファー・ミラーに対し、ローレンス・カスダンは脚本に厳密な撮影を求めていたようです。

 これはハン・ソロというキャラクターの解釈にも影響したようで、笑える要素のあるキャラなのか、皮肉屋で自己中心的なキャラとするのか、意見も分かれた模様。

 2月に撮影が開始された時から創作上の摩擦は起きており、監督コンビは上手くいくと考えていたようですが、ロンドンの撮影現場ではプロデューサーのアリソン・シェアマーからサポートを受けているとは思えなかったとのこと。

 こうした状況の中、プロデューサーでルーカスフィルム社長のキャスリーン・ケネディは『帝国の逆襲』と『ジェダイの帰還』のハン・ソロのキャラクター性とともに新作のための特別なトーンを吹き込むべく、ロン・ハワードを呼ぶことになったようです。

 ハン・ソロスピンオフ映画の製作のため、イギリスに移住してきたフィル・ロードとクリストファー・ミラーは、今週の月曜日に降板について聞いたばかりのようで、事実上、ルーカスフィルムからの解雇と言えます。

 ハン・ソロスピンオフ映画に、フィル・ロードとクリストファー・ミラーの名前がクレジットされるかどうか、またクレジットされるとしてどのような肩書きとなるかは不明ということで、ハリウッドの関係者によるとやはり今回の事態は異例のようです。

ハン・ソロスピンオフ映画の公開日に変更なし

 発表の中では、ハン・ソロスピンオフ映画の撮影は7月10日から再開されることが記載されています。つまり、現在は撮影が中断されているということです。

 こうした監督交代劇にも関わらず、ハン・ソロスピンオフ映画の公開日は延期されることなく、当初の予定通り2018年5月25日であることも公式に表明されています。製作陣はロン・ハワードによる立て直しに自信を持っているようです。

 ただ、公開まで1年を切っているのに正式タイトルがまだ発表されていないことは、異例ですね…

今後の『スター・ウォーズ』は
新鋭監督によるチャレンジが出来なくなるか?

 『フォースの覚醒』以降の『スター・ウォーズ』新シリーズは、デビュー作の鮮烈な印象により評価を得た新鋭監督を起用する傾向にあります。つまり、『スター・ウォーズ』に新たな風を吹き込み、これまでとはまた異なる視点を持った、様々な才能による作品作りを行う狙いです。

 ただ、スピンオフ映画の監督に予定されていた『クロニクル』のジョシュ・トランクの降板があったほか(このスピンオフ映画についての詳細は、現段階で未発表)、公開された『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』でさえ、ギャレス・エドワーズに代わりトニー・ギルロイによる大幅な再撮影が行われるなど、その試みの実情は円滑ではないことが伺えます。

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 この手のアクシデントが3度目となると、さすがに学んだとみえて、上記の新鋭とは正反対の経験豊かなベテランであるロン・ハワードの起用ということになったのではないでしょうか。

 こうなると、今後の『スター・ウォーズ』シリーズはあまりチャレンジが出来ない作品となるのかも知れません。

 あまり『スター・ウォーズ』新シリーズにおいて、ジョージ・ルーカスの名前を引き合いに出したくはないのですが、スタジオ側による監督のクリエイティビティの制限は、『スター・ウォーズ』第1作目製作時までのルーカスの忌み嫌うことであり、自由な映画作りを掲げて創設されたルーカスフィルムがこうした事態となるのは、皮肉ではあります(ウォルト・ディズニーに買収された時点で大手スタジオの傘下となったので、当然といえば当然ですが)。

 こうした結果になると、一体何を求めてフィル・ロードとクリストファー・ミラーを起用したのか、という気にもなります。

 これはおそらく、才気がありつつも新鋭ゆえにスタジオ側がコントロールしやすい人物を求めていたのでしょう。

 もしかしたら、フィル・ロードとクリストファー・ミラーの監督による作品がどう考えてもきびしい成果物となりそうで、クオリティを守るためのプロデューサーの勇断だったのかも知れませんし、現場にいない者にとってはその実態を正確に把握することは出来ません。

 観客側に出来るのは、ロン・ハワードが作品を手堅くまとめてくれることに期待し、約1年後を楽しみにすることでしょう。

 ロン・ハワードは早速Twitterで、これまでのフィル・ロードとクリストファー・ミラーの仕事に敬意を示すとともに、『スター・ウォーズ』を手掛けることへの喜びを表すコメントを表明しています。

 日本のディズニー公式サイトでもロン・ハワード監督就任のニュースを取り上げていますが、フィル・ロードとクリストファー・ミラーから交代したことには一切触れられずにシレっと報じています。

 1年前の記事ではフィル・ロードとクリストファー・ミラーが監督であることを明記していたのにね!

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