『スター・ウォーズ』ヒロイン達が主人公の新作アニメ「Star Wars Forces of Destiny」製作発表!その巧みな戦略とは

 『スター・ウォーズ』シリーズのヒロインを主人公にした新作ショートアニメ「Star Wars Forces of Destiny(スター・ウォーズ/運命のフォースたち)」の制作が、ディズニーとルーカスフィルムから発表されました!

 「Star Wars Forces of Destiny」は、『スター・ウォーズ』オリジナル・トリロジーのレイア、プリクエル・トリロジーのパドメ、『フォースの覚醒』のレイ、『ローグ・ワン』のジン・アーソ、そして「反乱者たち」のサビーヌ、ヘラ、アソーカといった『スター・ウォーズ』シリーズ各作の女性キャラクターにハイライトを当てたショートアニメ作品。

 『スター・ウォーズ』シリーズの各時代のヒロインが一同に会するシリーズですが、彼女たちが同じ時間軸で共演するのではもちろんなく、そのヒロインが活躍した各年代ごとに独立したストーリーが描かれます。

 「反乱者たち」や「クローン・ウォーズ」のような3Dアニメではなく、2Dアニメの『スター・ウォーズ』作品というのはゲンディ・タルタコフスキー版「クローン大戦」以来。

 「Star Wars Forces of Destiny」は、YouTubeにて各エピソード2~3分程度のショートアニメが7月に配信され、2017年秋には8本の新作ショートアニメが二部構成のTVスペシャルとしてディズニーチャンネルで放映されます。

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映画に出演したオリジナルキャストが声優を担当!

 「Star Wars Forces of Destiny」に出演する声優は、そのほとんどをデイジー・リドリーやフェリシティ・ジョーンズといった、映画に出演したオリジナルキャストが務めます!

  • レイ:デイジー・リドリー
  • ジン・アーソ:フェリシティ・ジョーンズ
  • サビーヌ・レン:ティヤ・シルカー
  • ヘラ・シンドゥーラ:ヴァネッサ・マーシャル
  • アソーカ・タノ:アシュリー・エクスタイン
  • マズ・カナタ(ナレーション):ルピタ・ニョンゴ
  • レイア・オーガナ:シェルビー・ヤング
  • パドメ・アミダラ:キャサリン・テイバー

 上記のように、オリジナルキャストが担当していないのはレイア役のシェルビー・ヤングとパドメ役のキャサリン・テイバーのみ。そのキャサリン・テイバーも、「クローン・ウォーズ」でパドメを演じた声優です。

 収録に時間のかからないショートアニメだからこそ出来た側面もあるかと思いますが、この豪華なキャスティングからも「Star Wars Forces of Destiny」への力の入り具合がわかります…

映画と同じ時間軸の中で、
語られなかったストーリーを描く

 そして、重要なのは他のアニメーションシリーズと同様に「Star Wars Forces of Destiny」は正史(カノン)であるということ!

 気になる「Star Wars Forces of Destiny」のストーリーは、他のスピンオフのように映画の間の物語を描くというよりも、映画と同じ時間軸の中で語られていないストーリーという性質のものになるようです。

 例えばレイのストーリーは、ジャクーのニーマ・アウトポストでフィンと出会うまでの間に、BB-8を廃品回収業者のティードーから守るために繰り広げた戦いを描いているとのこと。

 また、アンカー・プラットによってミレニアム・ファルコンに仕掛けられた爆発物追跡装置を、レイが解除するというストーリーも。ミレニアム・ファルコンに乗るハン・ソロ、チューバッカ、フィンも登場するようで、まさに『フォースの覚醒』の時間軸の中で、映画では語られなかったストーリーとなっており、ファンにとっては興味深いシリーズとなるでしょう。

 他にも、レイアは『帝国の逆襲』でホスの戦いが始まる直前にエコー基地内で現れたワンパと遭遇するという、映画の削除されたシーンからインスパイアされたエピソードも。

 さらに、『ジェダイの帰還』の時間軸でのエンドアで、ヘラ・シンドゥーラとハン・ソロ、イウォークたちととも冒険を繰り広げるという、「反乱者たち」とのクロスオーバーもある模様!映画だけではなく、アニメなど『スター・ウォーズ』シリーズを幅広く楽しんでいるファンほど、見逃せなくなる仕掛けですね…

着せ替え人形など、女の子向けの商品展開

 「Star Wars Forces of Destiny」は、アニメだけではなく当然ながら関連商品の展開も行われますが、なんといってもこのシリーズを象徴するグッズがハズブロから発売される「アドベンチャーフィギュア」。

 これは従来の『スター・ウォーズ』フィギュアとは大きく異なる、頭が大きく植毛された髪に、衣装の着せ替え可能な女の子向けの「お人形」と、アクションフィギュアを融合したようなおもちゃなのだ!

 ほとんどの「アドベンチャーフィギュア」は単品販売ですが、着せ替え衣装やイウォーク、BB-8やR2-D2といったマスコット的なキャラクターとセットになった商品も。

 商品のルックスはまさに女の子向けのお人形という感じで、これが市場に、そしてターゲットとなる女児からどのように迎えられるのかとても興味深いです…

 また、フィギュアだけではなくレイのクォータースタッフやライトセーバーといったなりきりグッズから、アパレル、寝具などの関連商品も発売。商品カテゴリーも女児を意識していることがわかります。

 書籍では、「Star Wars Forces of Destiny – Daring Adventures Vol. 1」、「Vol. 2」の発売が告知されています。

女児層をターゲットとした
「Forces of Destiny」から感じられる巧みな戦略

 この「Star Wars Forces of Destiny」は、そのコンセプトやストーリー、商品の展開の仕方からわかるように、女児をターゲットとしていることは明白です。

 比較的最近まで、『スター・ウォーズ』は男の子向けのイメージが強かったところですが、10年ぶりの新作である『フォースの覚醒』の主人公が女性となり、続いての『ローグ・ワン』も女性が主人公であったことからも、『スター・ウォーズ』は性別を問わずに楽しめる作品にしたいという思いが感じられます。

 さかのぼれば、「クローン・ウォーズ」でジェダイとして戦うメインキャラクターであるアソーカ・タノが登場した辺りからの流れが生み出されているとも言えます(もちろん、その源流は勝気な御姫様のレイアですが)。

 この女性層を取り込む(しかも子どものうちから)試みに特化した作品を作るとは、かなり大胆な舵取りをしてきたものです…

 私は「Star Wars Forces of Destiny」が、実に巧みな戦略の元に生み出されたプロパティであると感じました。

 女児が親しみやすいヒロインが活躍するアニメシリーズと商品化で、女児層を取り込むという従来の常識を破る振り切った発想な上、こうした「女児向け」展開に抵抗感が出かねない既存ファン層には、映画で描かれなかったストーリーという、まったく新規のスピンオフよりも「自分ごと」にしやすく興味を抱きやすいシリーズにすることで、この両方のファンを獲得するというやり方が、シリーズを取り巻く環境をよく理解していて上手いと思います。

 もっとも、「Star Wars Forces of Destiny」はまずYouTubeで1話2~3分の尺で配信されるショートアニメということから、おそらくテストマーケティング的な側面もあるのだと思います。

 「Star Wars Forces of Destiny」が成功を収めれば、男女ともによりバランスよく親しまれるようになった『スター・ウォーズ』の地平は、さらに開かれているのかも知れません。

コメント

  1. 匿名 より:

    カノン!?デイブ・フィローニの新プロジェクトってこれだったのか!