Razor Crest – 31.12.2022

「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」シーズン2 第3話「孤独なクローン」レビュー/トリビアチェックポイント【ネタバレ注意】

© 2023 Lucasfilm Ltd.

 Disney+ (ディズニープラス)で配信中の「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」シーズン2 第3話「孤独なクローン」レビュー/トリビアチェックポイントです。

 この記事では、「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」シーズン2 第3話「孤独なクローン」のレビュー(感想・考察)やトリビアの解説といった、このエピソードをより深く知るためのテキストを綴っています。

 この記事はネタバレがございますので、「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」シーズン2 第3話「孤独なクローン」の本編鑑賞後にご覧ください。

 「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」シーズン2の他のチャプターのエピソード、またシーズン1のエピソードは、以下のカテゴリーからご参照ください。

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「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」シーズン2 第3話「孤独なクローン」レビュー

生き延びたクロスヘアーのその後

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 財宝をめぐるバッド・バッチとオメガの冒険活劇だった「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」シーズン2 第1話「戦利品」、第2話「戦争の爪痕」とはうって変わって、第3話「孤独なクローン」はもう一人の元クローン・フォース99であるクロスヘアーを主人公とした、共和国から帝国へと移り変わる時代ならではの、ビターなテイストのエピソードだ。

 シーズン1 第16話「カミーノ滅亡」で、帝国軍の軍人であることを選択し、改めてバッド・バッチとオメガとは違う道を行ったクロスヘアー。

 第1話と第2話がバッド・バッチ側のシーズン1の後日譚とするならば、第3話「孤独なクローン」はもう一方のクロスヘアーのその後が語られる。

 かつての仲間を見送ったカミーノの海上プラットフォームで32日間もサバイブした上に、彼がレックと呼ぶ通常のクローン・トルーパーからは食堂での相席を拒まれるほどに疎まれ、ようやく全快しても上官であるランパート中将からも信頼を得られておらず、コマンダーに復帰するには早いと別のコマンダーの下に就くことに。

 かつては仲間とともに過ごしていたはずがたったひとり、暗い部屋で寝起きするクロスヘアーの孤独。なぜ、こんな過酷な状態になってまで帝国軍人であろうとするのか。クロスヘアーのストイックさが光る。

オーダー66後のコマンダー・コーディ

 そんなクロスヘアーの復帰最初の任務は、帝国の管轄下となることを拒絶し、独立を要求したデシックスの総督、トーニ・エイムズによって人質となった帝国軍からの新たな総督グロットンを奪還し、反乱分子を制圧すること。

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 クロスヘアーが配下となったコマンダーとは、オビ=ワン・ケノービとともに行動をしていたコマンダー・コーディだ!

 『エピソード3/シスの復讐』でオーダー66が発令され、ライトセーバーを拾い渡した直後のオビ=ワン・ケノービを砲撃したコーディのクローン戦争後のストーリーがつづられることになるとは…

 「クローン・ウォーズ」でも活躍したキャラクターであり、コーディのカムバックはうれしいところだ。

「クローン・ウォーズ」と似て非なる、「大人のクローン・ウォーズ」

 カムバックといえば、デシックスは旧分離主義者の惑星であり、再プログラムされたと思われる残存するバトル・ドロイド大隊で武装している。

 バトル・ドロイドやドロイデカ、コマンドー・ドロイド、タクティカル・ドロイドたちが守る拠点を、少数のクローン・トルーパー部隊が攻め込むという「クローン・ウォーズ」で幾度となく展開された戦闘シーンが、新たに見られるのだ!

 クロスヘアーの卓越した狙撃シーンや、スコープを通したカットも多く、クロスヘアーがフィーチャーされたエピソードならでは。

 しかし、「クローン・ウォーズ」と同じようにコマンダー・コーディが率いるクローン・トルーパー部隊とバトル・ドロイドたちとの戦闘が描かれていくものの、もはや「クローン・ウォーズ」と同じように心を躍らせて見ることは出来ない。

 バトル・ドロイドを蹴散らし、ドロイデカやコマンドー・ドロイドといった難敵を工夫の末、なんとか突破していくクローン・トルーパーたちは、今や帝国軍。

 彼らが進軍する度に、銀河の自由は失われていくのだ。

 ビジュアルは「クローン・ウォーズ」そのものでも、「クローン・ウォーズ」のような無邪気さはなくなってしまった。展開される戦闘シーンを見ただけでは、その本質を捉えらえることは出来ない複雑さを持つエピソードと言える。

 不吉さも感じられるようなデシックスの赤い夕景をはじめ、随所の光と影のコントラストや陰影が印象的な色調で、重々しい音楽も「クローン・ウォーズ」とはひと味違う。

 クロスヘアーとコーディの目線で語る芝居も見応えがある。

 2008年からスタートした「クローン・ウォーズ」も、今年2023年で15年が経つ。スタート時から見ていた子どもたちも、もう大人となる頃だ。

 そんな彼らの成長に合わせたかのように、この「孤独なクローン」は善悪が逆転してしまった世界の中で、それでもやらなければならない兵士たちのやるせなさが漂う「大人のクローン・ウォーズ」だ。

変化するコーディ、変わらないクロスヘアー

 終盤で、お互いに大きな戦争を生き延びた者同士、もう争わずに解決をしようとトーニ・エイムズに呼びかけてブラスターを降ろすコーディは、オーダー66に従ったにせよ、これ以上の戦争の犠牲者は出したくないという彼の意志を感じる。

 対照的にクロスヘアーは、コーディの説得に応じて人質を解放したトーニ・エイムズを、グロットンの命令通りに射殺。コーディは和平を約束したとグロットンに反対をしていたにも関わらず、クロスヘアーはブレることはない。

 帝国が銀河に平和と秩序をもたらすと考えていたコーディだったが、デシックスの戦いの後には帝国がより良い世界を作り出すことが出来るのか、そして自分で選択して決断し、その責任を取ることが出来る存在にも関わらず、命令にただ従っているだけではバトル・ドロイドと何が違うのか、という疑問をクロスヘアーに吐露する。

 その言葉の通り、その後コマンダー・コーディは帝国軍から姿を消したことが判明する。コーディもまた、キャプテン・レックスのように帝国を離反する道を選んだのだろう。

 そして疑問を抱いたコーディの言葉に、クロスヘアーは何を思うのか。

 バッド・バッチのように、圧倒的に巨大な敵を相手に危険だらけの、でも仲間が側にいる生活を送るか、帝国という体制側ではあるものの、クローンが淘汰されていく時代の波が迫る中、ひとり命令通りに戦い続けていくか。

 いずれにしても、戦争のためだけに「生産」され、その役目を終えたクローン・トルーパーの行く末は過酷だ。ジェダイが姿を消したほど劇的な変化ではないが、時代の変化はゆっくりと、確実に進む。

 コーディも去り、クロスヘアーの孤独な戦いは続く。

「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」シーズン2 第3話「孤独なクローン」トリビアチェックポイント

コマンダー・コーディ

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 レビューにも記述した通り、クロスヘアーがデシックスで指揮下に入ったのはコマンダー・コーディだ。

 コマンダー・コーディは『エピソード3/シスの復讐』にてウータパウにオビ=ワン・ケノービとともに赴いてグリーヴァス将軍率いる分離主義者と戦い、パルパティーンからのオーダー66の発令によってオビ=ワンを砲撃。

 「クローン・ウォーズ」でも同じくオビ=ワン・ケノービのほか、アナキン・スカイウォーカーに仕えていたキャプテン・レックスらとともにクローン戦争を戦い、数々のエピソードに登場。

 「クローン・ウォーズ」シリーズを代表するクローン・コマンダーのひとりだ。

「優秀な兵士は命令に従う」

 オーダー66を疑問視するクローン・トルーパーはジェダイと同じ裏切り者だと言うクロスヘアーに、コーディは「優秀な兵士は命令に従う」と言う。

 このセリフは、「クローン・ウォーズ」シーズン6 1話「未知の症状」にて行動抑制バイオチップが誤作動を起こしてオーダー66と同様の状態となってしまい、ジェダイ・マスターのティプラーを射殺したクローン・トルーパーのタップがつぶやいたセリフと同じだ。

 「バッド・バッチ」シーズン1 第1話「余波」でも、オーダー66の発令時に、ケイレブ・デューム(後のケイナン・ジャラス)を狙撃したクロスヘアーは「優秀な兵士は命令に従う」とつぶやいている。

戦没兵記念碑

 クロスヘアーとコーディが待ち合わせした場所は、コルサントの戦没兵記念碑だ。

 戦没兵記念碑は「クローン・ウォーズ」シーズン5 第18話「真実の行方」にてジェダイ・テンプルを爆破した疑いがかけられたアソーカ・タノが逃走する舞台となった場所。

 『エピソード2/クローンの攻撃』で描かれた、最初のジオノーシスの戦いで命を落としたクローン・トルーパーたちのためのモニュメントである。

コマンドー・ドロイド

 デシックスの戦いでクロスヘアーとコーディは、コマンドー・ドロイドも相手にすることになる。

 BXシリーズ・ドロイド・コマンドーは、素早く強力なバトル・ドロイドで「クローン・ウォーズ」の数々のエピソードにてクローン・トルーパーとジェダイたちの前に立ちはだかった強敵だ。

Tシリーズ・タクティカル・ドロイド

 デシックスの戦いでトーニ・エイムズが用いており、クロスヘアーとコーディの標的となったのはTシリーズ・タクティカル・ドロイドだ。

 タクティカル・ドロイドは、「クローン・ウォーズ」に登場した、独立星系連合のドロイド軍の戦略や指令を担うドロイド。

 クローン戦争が終結した後の「反乱者たち」シーズン2 第3話「消えた戦士たち」や、「バッド・バッチ」シーズン1 第6話「ドロイドの墓場」では、その頭部には高い計算能力があり、価値あるデータを持っていることに言及されていた。

タクティカル・ドロイドの声優はシェルビー・ヤング

 「バッド・バッチ」シーズン2 第3話「孤独なクローン」に登場するデシックスのタクティカル・ドロイドの声優は、シェルビー・ヤング。

 シェルビー・ヤングは、ショートアニメ「スター・ウォーズ/フォース・オブ・デスティニー」でレイアを演じた声優。

 「フォース・オブ・デスティニー」ではイウォークのニーサも演じているほか、「マンダロリアン」シーズン2、VR作品「スター・ウォーズ:テールズ・フロム・ザ・ギャラクシーズ・エッジ」にも声優として参加し、「バッド・バッチ」シーズン1 第10話「対等な仲間」では、帝国軍のキャプテン・ブラッグの声も演じている。

ミーナ・ボンテリ

 デシックスの総督、トーニ・エイムズはミーナ・ボンテリに言及する。

 ミーナ・ボンテリは、「クローン・ウォーズ」シーズン3 第10話「分離主義者の友」に登場。オンダロンの元老院議員だったが、分離主義者を支持するようになった。

 パドメ・アミダラとは政治的な立場を超えた親しい仲であり、ともに平和を願う心は同じと共和国と分離主義者の和平条約締結に向けて動く。

 しかし、ドゥークー伯爵とグリーヴァス将軍の策略によって和平条約は頓挫してしまう。コルサントはテロ攻撃に遭い、共和国も分離主義者側を攻撃。ミーナ・ボンテリは暗殺され、ドゥークーによって共和国によるものとされてしまったのだ。

 トーニ・エイムズは、この時にミーナ・ボンテリとともに和平協定を立案したということだ。

ミーナ・ボンテリの声優はタシア・ヴァレンザ

 ミーナ・ボンテリの声を演じているのは、「クローン・ウォーズ」でのシャアク・ティ役、「スター・ウォーズ レジスタンス」のヴェニサ・ドーザ役のタシア・ヴァレンザだ。

 「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」はDisney+ (ディズニープラス)で配信中。

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コメント

  1. 匿名 より:

    「クローン・ウォーズ」シーズン3 第10話「分離主義者の友」を再度見よう。