eiga.comより。(リンク先にはエピ3劇中のセリフが紹介されているのでご注意を)
昨年、ブッシュ大統領を痛烈に批判した「華氏911」がパルムドールを受賞したカンヌ映画祭で、今年は「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐」が、ブッシュ批判映画として話題を集めている。
「エピソード3」を鑑賞した観客によると、銀河共和国の崩壊と帝国の誕生を描いた同作は、今のブッシュ大統領の外交政策と非常に似通っているばかりか、ブッシュ外交を連想させる台詞もあるという。テロとの戦いを訴えるブッシュ大統領に拍手喝采を送るアメリカ議員たちを皮肉っているとも読み取れる。
カンヌ映画祭に出席したジョージ・ルーカス監督は記者会見の席で、「筋書きは30年前に作ったものであり、類似点は単なる偶然に過ぎない。まさか、現状とこれほど酷似するとは想像もしなかったよ」とコメント。ストーリー自体は、民主主義が選挙民の同意のもと、ファシズムへと移行した歴史のパターンを踏襲しただけだという。「民主主義が独裁制になるとき、いつも同じようなパターンを辿るってことに気づいたんだ。外部からの脅威があり、より強い統率力が必要になる。不正がはびこり、議会が正常に機能しない、などね」
さらにこう付け加えた。「映画のなかでの出来事が、我が国で現実のものにならないことを祈っている。あるいは、この映画を見て、人々が現状に危機感を抱いてくれるかもしれない」
SWはしばしば現実の社会問題と照らし合わされる。
「新たなる希望」の時は「黒人が主役級にいない」と批判された。しかし、当初の企画では、異世界ぶりを強調するため、主役を東洋人だけで構成する案や、黒人だけの案、ホビットのような小人だけのキャストまで検討されていた。
とはいえ、確かに主役級の黒人はベイダーの声を担当したジェームズ・アール・ジョーンズのみだったので、「帝国の逆襲」でランド役をビリー・ディー・ウィリアムスに配役したというわけである。またランドが治めるクラウド・シティの市民には意図的に黒人や東洋人が起用された。
さらにエピソード1「ファントム・メナス」の時は「通称連合の二モーディアンが日本語訛りの英語を使う」だの、「ジャージャーはカリブの黒人をバカにしてんのか」だの、わけわからん批判があったりした。「クローンの攻撃」に至っては「クローン兵の浅黒い肌はメキシコ移民がアメリカを侵略しかねない脅威をほのめかしている」というこじつけもいいとこな批判もあった。とりあえず言ってみたようにしか思えない。
2005年、夏 特別ふろく!SW:C C Gにブッシュ登場!
で、今回のエピ3ブッシュ批判説だが、実際の映画を見ていないのでなんとも言えないが、もともとルーカスはアメリカン・ニューシネマ出身なので、政治を批判するメッセージがあってもおかしくはないと思う。
ただ、よく出来たファンタジーや神話にはいわゆる「物語原型」というものがある。だからこそ時代を超えて支持され、その時々の現実の出来事と対応させることもできるのだが、そればかりだと元の物語を矮小化させてしまうことになりかねない。だからあんまり「ブッシュ批判映画だ!」とか騒ぐのもどうかと思う。
エピ2だって日本の有事法制を思わせる展開じゃないか!でもたぶんルーカスはそんな事意識してない。
だいたいパルパティーン皇帝陛下やベイダー卿と、ブッシュみたいなカスを一緒にするな!
シスの暗黒卿の方がかっこいいに決まってんだろ!