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「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」シーズン2 第8話「真実と結末」レビュー/トリビアチェックポイント【ネタバレ注意】

© 2023 Lucasfilm Ltd.

 Disney+ (ディズニープラス)で配信中の「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」シーズン2 第8話「真実と結末」レビュー/トリビアチェックポイントです。

 この記事では、「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」シーズン2 第8話「真実と結末」のレビュー(感想・考察)やトリビアの解説といった、このエピソードをより深く知るためのテキストを綴っています。

 この記事はネタバレがございますので、「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」シーズン2 第8話「真実と結末」の本編鑑賞後にご覧ください。

 「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」シーズン2の他のチャプターのエピソード、またシーズン1のエピソードは、以下のカテゴリーからご参照ください。

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「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」シーズン2 第8話「真実と結末」レビュー

ストームトルーパーの誕生を宣言

 前話である「バッド・バッチ」シーズン2 第7話「クローン謀議」に続く後編エピソード「真実と結末」は、クライマックスにてストームトルーパーの制度的な誕生が高らかに宣言されるという、シーズン2中盤の山場にふさわしいだけではなく、銀河史における重要な瞬間が描かれていることが特筆すべき点だ。

「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」シーズン2 第7話「クローン謀議」のレビューやトリビアを、ネタバレありで解説します。

 『スター・ウォーズ』シリーズでダース・ベイダーと並んでアイコニックなキャラクターであるストームトルーパー。『エピソード3/シスの復讐』で、いかにしてダース・ベイダーがあの姿となったのかが明らかになったが、「バッド・バッチ」はクローン・トルーパーからストームトルーパーへの交代が詳細に描かれるシリーズと言えるだろう。

 パルパティーン皇帝の口から初めて「ストームトルーパー」の名前が叫ばれることからも、『スター・ウォーズ』シリーズの中でも重要性が高いエピソードではないだろうか。

バッド・バッチらしい突破作戦と、パルパティーンの圧倒的存在感!

© 2023 Lucasfilm Ltd.

 帝国軍によるカミーノの爆撃について、事実を暴露しようとする者を抹殺して隠蔽を図るランパート中将。

 連絡員だったスリップが認識番号を消したクローン・トルーパーに殺害され、真実を知ったリヨ・チューチー(ライヨ・チューチー)議員も命を狙われたことで、レックスはバッド・バッチに任務への協力を求める。その任務とは、ランパート中将のヴェネター級スター・デストロイヤー艦内にスリップが残した指揮記録のデータを奪取すること。

 オメガはリヨ・チューチー(ライヨ・チューチー)に同行し、ベイル・オーガナのアドバイスにより元カミーノの議員であるハリー・バトーニに会う。防衛財政委員会にいたハリー・バトーニは、カミーノのクローン施設に割り当てられるはずの基金がランパート中将により流用されていたことを知る人物であり、元老院での証言の協力を要請するのだ。

 レックスとバッド・バッチは、コルサントの造船所にあるヴェネター級スター・デストロイヤーに侵入。徴兵を行うための軍隊防衛徴兵法案の採決をランパート中将が元老院で進めようとする中、カミーノの爆撃の証拠となるデータを公表し、真実を明らかにすることは出来るのか…

 ストーリーの前提は前話の「クローン謀議」で描いた上で、バッド・バッチが合流したこの「真実と結末」では、政治とサスペンスが中心だった前話から一転して、個々のメンバーのスキルを活かしたバッド・バッチがレックスとともに困難なミッションに挑むという、「バッド・バッチ」シリーズらしい痛快なアクションが大きな見どころだ。

 「クローン・ウォーズ」でおなじみのヴェネター級スター・デストロイヤー艦内で、クローン・トルーパー同士が戦うことは「ファイナル・シーズン」に続いて複雑な気持ちになるかも知れないが、「バッド・バッチ」ならではの大胆で豪快な敵地での突破作戦が楽しめる!

 余談だが、このエピソードを機にハリー・バトーニが登場した「クローン・ウォーズ」シーズン2を見返していると、「クローン・ウォーズ」の初期作と「バッド・バッチ」までの間に、当然のことではあるのだがCGアニメーションのクオリティが大きく向上していることに改めて気付かされる。

 「バッド・バッチ」の質感のリアルさを再認識出来たのも、リヨ・チューチー(ライヨ・チューチー)に続いてハリー・バトーニという「クローン・ウォーズ」キャラクターが再登場したおかげだ。劇中ストーリーでも、映像作品としても、連綿と続くシリーズ作品ならではの見方が出来る。

 「バッド・バッチ」シーズン1で、バッド・バッチの主要な敵だったランパート中将は、ここで帝国によってあっさりとトカゲのしっぽ切りをされてしまった。ランパート中将もターキン総督という上部のレイヤーがあるわけで、本人が言うように命令に従う忠誠心と、野心があったまで。命令に従ったという点では、クローン・トルーパーと変わりないとも言える(良心の呵責はないだろうが)。

 ここでリヨ・チューチー(ライヨ・チューチー)による告発が成功したとしても、失敗したとしても帝国軍の徴兵は実現させてしまう先読みした謀略はパルパティーンらしさが全開!映画と同じイアン・マクダーミドが演じているという点も含めて必見の演説シーンとなっている。

「やるべきこと」を見出したエコーとの別れ

© 2023 Lucasfilm Ltd.

 そんな興奮も冷めやらぬ中、ラストではエコーがバッド・バッチから離脱し、レックスとともに行く道を選択するという大きな岐路へ。

 「バッド・バッチ」シーズン2 第1話「戦利品」と第2話「戦争の爪痕」で、エコーは増大していく帝国軍の力に対して、もっと反抗して多くの人々を救うべきだと主張しており、シドの任務をこなしながら帝国から身を隠し続けるバッド・バッチの中で焦りがあったことが伺える。

「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」シーズン2 第1話「戦利品」のレビューやトリビアを、ネタバレありで解説します。
「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」シーズン2 第2話「戦争の爪痕」のレビューやトリビアを、ネタバレありで解説します。

 一方で、この第8話「真実と結末」の冒頭ではスカコ・マイナーの孤独から救い出してくれたバッド・バッチがいなければ今の自分はなく、性に合っているこの部隊から必要とされたと感謝の思いをオメガに語っている。

 バッド・バッチへの思いはありながらも、「やるべきこと」を見出したからこそ、エコーは別の道を選んだのだ。

 クロスヘアーに続き、エコーがバッド・バッチから離れた2人目のメンバーとなった。クロスヘアーも軍に従うことが兵士であるという、ある意味で「やるべきこと」を持っている者だとも言える。

 シーズン2 第2話「戦争の爪痕」のレビューに書いたように、オメガの未来のため、帝国軍に対して抵抗するためと、メンバーの中で細部に異なる動機を持っていることが「バッド・バッチ」シーズン2のストーリーに大きな意味がもたらされた。

 オメガの未来のために動く残りのバッド・バッチのメンバーは、これからオメガが心が躍るような何かを見出した時に、引き続きオメガとともにあるのか、それともその役割を終えるのか。

 もちろん、エコーが言うようにまた会える時が来るのだろう。レックスとエコーの動向は初期の帝国への反乱活動の中で重要になると思われるので、再登場に期待したい。

「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」シーズン2 第8話「真実と結末」トリビアチェックポイント

ハリー・バトーニ

 ベイル・オーガナのアドバイスにより、リヨ・チューチーとオメガが会うのはカミーノアンのハリー・バトーニだ。

 ハリー・バトーニは、「クローン・ウォーズ」シーズン2より登場。クローン・トルーパーを生産する共和国にとって重要な惑星となったカミーノは元老院に議席を獲得し、ハリー・バトーニがその議員に選出されていた。

 「クローン・ウォーズ」シーズン2 第15話「議員暗殺」で、ハリー・バトーニはクローン・トルーパーの増産を提唱。兵力の増産は、クローン戦争を長期化させるとして、パドメ・アミダラらの外交により戦争の終結を目指すグループと対立した。

 そんな最中に、パドメとともにクローン・トルーパーの増産に反対していたオナコンダ・ファーが毒殺される。政治的に対立していた動機や状況証拠から、ハリー・バトーニは逮捕までされてしまうが、真犯人が判明したことで無実が証明される。

 結果として、銀河元老院にてクローン・トルーパーの増産凍結動議は投票によって否決され、ハリー・バトーニの目論見の通りとなった。ちなみにこの「議員暗殺」の冒頭では、ハリー・バトーニがクローン・トルーパー フェイズⅡアーマーのホログラムを発表しているカットもある。

 「議員暗殺」ではパドメ・アミダラの政敵兼事件のミスリード役であったハリー・バトーニは、クローン戦争の後の時代には議員を辞職。

 防衛財政委員会にいた経験からカミーノのクローン施設に割り当てられるはずの基金の流用が、カミーノ崩壊の数か月前から行われていたことを知っており、リヨ・チューチーによるランパート中将の告発に協力して元老院で証言する。

パルパティーンの声の出演はイアン・マクダーミド

© 2023 Lucasfilm Ltd.

 リヨ・チューチーにより、カミーノのティポカ・シティ爆撃の証拠ホログラム映像が公開される中、その姿を元老院に現したパルパティーン皇帝。

 その告発を認めながらもランパート中将の独断によるものとし、命令に盲信的に従ったクローン・トルーパーの欠点をも指摘。チューチー議員の告発を逆に利用して、徴兵を正当化し帝国軍ストームトルーパーの創設を宣言するという事態の掌握力は、さすがパルパティーンの一言だ。

「東京コミコン2022」にて、筆者撮影

 そのパルパティーンの声を演じたのは、映画シリーズと同じイアン・マクダーミド!

 「バッド・バッチ」シーズン1 第1話「余波」ではパルパティーンのホログラムが登場し、こうした登場方法から声は『エピソード3/シスの復讐』の流用だったが、このシーズン2 第8話「真実と結末」では新録したことに。

 見事にパルパティーンを演じるイアン・マクダーミドのセリフ回しは必聴で、普段は吹替版で鑑賞している方々も、このパルパティーン登場シーンだけは英語版でもご覧頂きたい!

 「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」はDisney+ (ディズニープラス)で配信中。

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