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「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」ファイナル・シーズン 第5話「帰還」レビュー/トリビアチェックポイント【ネタバレ注意】

(C)2024 Lucasfilm Ltd.

 Disney+ (ディズニープラス)で配信中の「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」ファイナル・シーズン 第5話「帰還」レビュー/トリビアチェックポイントです。

 この記事では、「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」ファイナル・シーズン 第5話「帰還」のストーリーやレビュー(感想・考察・批評)、トリビアの解説といった、このエピソードをより深く知るためのテキストを綴っています。

 この記事はネタバレがございますので、「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」ファイナル・シーズン 第5話「帰還」の本編鑑賞後にご覧ください。

 「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」シーズン1、シーズン2、またファイナル・シーズンの他のエピソードについては、以下のカテゴリーからご参照ください。

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「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」ファイナル・シーズン 第5話「帰還」レビュー

様々な意味を持つ、エピソードタイトルの「帰還」

(C)2024 Lucasfilm Ltd.

 帰ってきたバッド・バッチ!

 『エピソード6/ジェダイの帰還』が、アナキン・スカイウォーカーのライトサイドへの帰還、最後のジェダイとなったルークが試練を経て生還し、銀河にジェダイが帰ってきたことなど様々な意味を持つように、この「バッド・バッチ」ファイナル・シーズン 第5話「帰還」もまた、複数の「帰還」の意味を持つエピソードタイトルだと言えるだろう。

「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」ファイナル・シーズン 第5話「帰還」ストーリー

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 前話である「バッド・バッチ」ファイナル・シーズン 第4話「それぞれのやり方」にて、ウェイランドのタンティス山の帝国軍施設から無事に逃亡し、ハンターとレッカーと合流したオメガとクロスヘアー。

「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」ファイナル・シーズン 第4話「それぞれのやり方」のレビューやトリビアを、ネタバレありで解説します。

 パブーでバッド・バッチとともにある安全な生活を取り戻したオメガは、手が震える中で射撃訓練を積んでいるクロスヘアーに、ハンターと話をすることを促す。

 一方のハンターも、レッカーはオメガが信頼を寄せることからクロスヘアーを信じていることと対照的に、不信感を拭えていない。

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 エコーも合流し、オメガとクロスヘアーが収容されていた帝国軍の施設を探し出そうとするが、オメガが持ってきたナラ・セのデータパッドだけではテクが不在の今、帝国の暗号が大きな障壁となっていた。帝国の端末に接続すれば暗号は回避出来ることから、クロスヘアーは心当たりがある遠隔地で人員が少ない帝国の基地への侵入を提案。

 エコーが搭乗している宇宙船、レモラで一行が到着したのはクロスヘアーが勤めていた氷の惑星バートン4の補給基地だった。

 補給基地はクロスヘアーがいた頃とは異なり、無人となって放棄されていた。その動力のほとんどは盗賊を避けるためのセンサーに費やされていたため、全動力を基地に回すことに。接続されたナラ・セのデータパッドからは、タンティス山の帝国軍施設に収容されている囚人は予想以上に多いことが判明する。

 基地の周辺を調べに行ったクロスヘアーに、ハンターはこれまでに何があったのかを問い正す。クロスヘアーは裏切られたために帝国軍で士官を殺したことを明かしながら、クロスヘアーの警告をハンターが無視したことでオメガを苦しませたと責める。

 そこに、センサーが停止したことで巨大なアイス・ワームが基地を攻撃してきた。ハンターとクロスヘアーは、アイス・ワームをセンサーの外に出してから再起動させるべく、共に立ち向かうが…

オメガとクロスヘアーがバッド・バッチに「帰還」

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 エピソードタイトルの「帰還」が指すものについて、まずはオメガとクロスヘアーがバッド・バッチの一員として戻ってきたことが挙げられる。特に、「バッド・バッチ」シーズン1 第16話「カミーノ滅亡」でカミーノのティポカ・シティ崩壊以来の再会となり、帝国軍に付いたことで敵対してきたクロスヘアーがバッド・バッチに帰還したことは大きい。

 リーダーであるハンターがこれまでの経緯から持っている不信感と、冷徹なクロスヘアーの気質がぶつかることによって生じた軋轢から、かつてのように危機をともに乗り越えてクロスヘアーとハンターが再び信頼関係を取り戻すまでがこのエピソードの主題である。

 あのクロスヘアーが自身の誤ちを認めて、ハンターとのわだかまりも氷解し、オーダー66以前の関係へと戻ってきたことは「帰還(The Return)」のひとつだろう。レッカーが取っていた、かつてのアーマーを着用したクロスヘアーの姿はバッド・バッチへの帰還を印象付けている。

クロスヘアーの転換点であるバートン4への「帰還」

 その舞台となるのは、「バッド・バッチ」シーズン2 第12話「前哨基地」にてクロスヘアーがクローン・トルーパーを消耗品かのように扱った帝国軍に絶望し、怒りとともにノーラン大尉を射殺した、氷の惑星であるバートン4の補給基地。

「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」シーズン2 第12話「前哨基地」のレビューやトリビアを、ネタバレありで解説します。

 クロスヘアーが絶望の底に沈み、帝国を見限った転換点となった因縁のあるバートン4に戻ってきたことも、エピソードタイトルの「帰還」は指しているはずだ。

 ファイナル・シーズン 第5話「帰還」は、「前哨基地」と地続きのエピソードとなっているため、鑑賞前後に見直してみるのも良いだろう。

バッド・バッチのチームワークの「帰還」

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 そして、久しぶりにハンター、レッカー、クロスヘアー、エコー、オメガとバッド・バッチの面々が集まり、それぞれの役割を務めながら任務を遂行していくチームアクションが展開!

 本編でレッカーも言っているが、部隊がミッションを遂行する中でクリーチャーの脅威と戦うというストーリーラインは、「バッド・バッチ」の数々のエピソードでおなじみのもの。

 エコーが離脱し、テクを失ったことを経てクロスヘアーが戻って、エコーも加わると、戦闘中の会話も再びにぎやかなものになってきて、ハンターとレッカーのみでメンバーの不在を意識させられた「バッド・バッチ」ファイナル・シーズン 第2話「未知の道」とはやはり印象も異なる。まさに バッド・バッチが帰って来た感じだ。

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 こうしたバッド・バッチの会話劇は、当然ながらディー・ブラッドリー・ベイカーの演技力に依るものということを改めて実感する。

 この「バッド・バッチ」ファイナル・シーズン 第5話「帰還」のキャストは、バッド・バッチ全員とバッチャーを演じたディー・ブラッドリー・ベイカー、オメガ役のミシェル・アン、AZI-3役のベン・ディスキンの3名のみで、ほとんどディー・ブラッドリー・ベイカーの一人芝居のようであり、その表現力に驚嘆!(もちろん、金田明夫による日本語吹き替え版もすごい)

 ただ、「バッド・バッチ」ファイナル・シーズン 第5話「帰還」でもテクの不在は印象付けられている。このファイナル・シーズンで、バッド・バッチ全員集合が実現すればより大きく感情を揺さぶるシーンとなるに違いない。

自身の過ちを認め、前に進めるヒーロー

(C)2024 Lucasfilm Ltd.

 優秀な兵士でありたかったクロスヘアー。

 クローン戦争を戦うクローン・トルーパーという自身のアイデンティティがなくなり、共和国から帝国となった組織に引き続き従属することで、優秀な兵士としての自分を維持しようとしたのはクロスヘアーなりの激動の時代への順応策だったのだろう。

 信念に基づいての行動を振り返り、それを自身の過ちとして認めることが出来るのは並大抵ではない。帝国軍で地獄巡りのような任務に赴き、収監されて自身の罪にも向き合う時間があったとはいえ、素直に間違いだったと認めて過ちを正して進もうとする意志は、クロスヘアーをより一層、魅力的なキャラクター、ヒーローにした。

 フィクションのキャラクターではあるが、これは見習いたい姿勢だし、本作を鑑賞した子どもから大人までの幅広い年齢層の視聴者にも、良い影響があると良いと思う。「クローン・ウォーズ」が多くの教訓を教えてくれたように。フィクションには、そういう力があるはずだ。

 「バッド・バッチ」ファイナル・シーズン 第5話「帰還」でも、バートン4の空をアイス・ヴァルチャーが飛んでいる。

 「バッド・バッチ」シーズン2 第12話「前哨基地」では、クローン・コマンダーのメーデーがアイス・ヴァルチャーのことを狂暴な生き物だが、生き延びる術を知っており、見習う部分もあると語っていた。

 自身の過ちを認め、ハンターと再び信頼関係を取り戻したクロスヘアーが見上げるアイス・ヴァルチャーは、自由になった彼自身と重ね合わせられているかのようだ。

「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」ファイナル・シーズン 第5話「帰還」トリビアチェックポイント

オメガの新衣装

 「バッド・バッチ」ファイナル・シーズン 第5話「帰還」で、オメガはマローダー船内でのニットのベストと、バートン4での寒冷地仕様の装備の2種類の新しい衣装を着用している。

メーデーのアーマー

 バートン4の補給基地内でクロスヘアーが見つけたものは、「バッド・バッチ」シーズン2 第12話「前哨基地」に登場したクローン・コマンダーのメーデーのヘルメットとアーマーだ。

アイス・ワーム

 氷の惑星バートン4の補給基地を襲撃したのは、巨大なアイス・ワーム。

 StarWars.comの「帰還」エピソードガイドのページによると、アイス・ワームは最も寒い季節には活発ではなくなるのだという。

 「バッド・バッチ」シーズン2 第12話「前哨基地」でアイスワームが登場しなかったのは、このエピソード中の季節がより寒冷な時期だったため、アイス・ワームは動いていなかったという設定となる。

 クロスヘアーの心象風景を表すかのように、「前哨基地」ではバートン4の寒々しくきびしい光景が広がり、「帰還」ではよりあたたかく、明るい情景となっているというわけだ。

 「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」はDisney+ (ディズニープラス)で配信中。

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