『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』のトリビア、隠れ要素(イースターエッグ)、過去作へのオマージュや引用、他作品との関連、その他小ネタといった、知っているとより本作が楽しめるチェックポイントをまとめました。
当然ながら、この記事は『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』のネタバレを含んでいます。観賞後に、こちらの記事でチェック!次の観賞の際に、見逃したポイントを探してみましょう!
また、カメオ出演については『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』カメオ出演総まとめ!【ネタバレ注意】も合わせてご覧ください。
目次
- 1 過去作と似たシチュエーション
- 1.1 ムスタファー
- 1.2 ミレニアム・ファルコンのアンテナ
- 1.3 デジャリック・ホロチェス
- 1.4 トレーニング・リモート
- 1.5 アナキンに似たレイアの服装
- 1.6 ランド・カルリジアンの若い頃のままなファッション
- 1.7 ポーのスキマー入手方法
- 1.8 パサーナに見るポッドレースとスピーダーバイクのチェイス
- 1.9 レイとカイロ・レンのフォースでの引っ張り合い
- 1.10 フォース・チョークをされた将校
- 1.11 ミレニアム・ファルコンのガスマスク
- 1.12 ミレニアム・ファルコンにかざされるセンサー
- 1.13 第2デス・スター
- 1.14 ダークサイドに堕ちた自身の影と対決するレイ
- 1.15 溶岩流の戦いと、海上での戦い
- 1.16 父、ハンを思わせるベンの仕草
- 1.17 『フォースの覚醒』をなぞらえた、ハン・ソロとベン・ソロのシーン
- 1.18 小惑星に隠れて追跡
- 1.19 スパイスランナー
- 1.20 パルパティーンのホログラム
- 1.21 ライトセーバーを受け止めるルーク
- 1.22 Xウィング(レッド5)を海から引き揚げるルーク
- 1.23 反乱軍のパイロットヘルメットを被ったレイ
- 1.24 帝国軍のタイ・ファイター
- 1.25 パルパティーンとカイロ・レン、レイの関係
- 1.26 ホルド・マニューバー(作戦)
- 1.27 オーバクを用いた、原始的手法でテクノロジーに対抗
- 1.28 フォース・ライトニングを弾き返されるパルパティーン
- 1.29 クラウド・シティ
- 1.30 ジャクー
- 1.31 エンドアとイウォークのウィケット親子
- 1.32 チューバッカに贈られるメダル
- 1.33 ラーズ家の水分農場
- 1.34 レイの砂すべり
- 1.35 「レイ・スカイウォーカー」と「ハン・ソロ」、ファミリーネームを得るまで
- 2 セリフの引用
- 3 キャラクターに関するトリビア
- 4 フォースの能力についてのトリビア
- 5 日本にまつわるトリビア
- 6 レジェンズにまつわるトリビア
- 7 その他のトリビア
- 7.1 42年に1度の祭り
- 7.2 「スカイウォーカーの夜明け」
- 7.3 『スター・ウォーズ』初の同性同士のキス
- 7.4 エクセゴルの戦いに集結した宇宙船群
- 7.5 リチャード・E・グラント演じるプライド将軍は、ターキンをイメージして演技
- 7.6 『グーニーズ』からの影響
- 7.7 全作に登場するR2−D2とC−3PO。全作に出演したアンソニー・ダニエルズ
- 7.8 玉座は『ジェダイの帰還』ラルフ・マクウォーリーのコンセプトアートから引用
- 7.9 キャスト名のトップは、キャリー・フィッシャー
- 7.10 キャリー・フィッシャーの誕生日に公開された予告編
- 7.11 『スター・ウォーズ エピソード9/スカイウォーカーの夜明け』のワーキングタイトル
- 8 『スカイウォーカーの夜明け』を次回見るときの参考に!
過去作と似たシチュエーション
ムスタファー
『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』の冒頭で、パルパティーンの居場所を探るカイロ・レンが訪れていた惑星はムスタファー。
ムスタファーは、『エピソード3/シスの復讐』にてアナキン・スカイウォーカーとオビ=ワン・ケノービの決闘が行われた場所。また、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』ではダース・ベイダーの城があったほか、「クローン・ウォーズ」ではダース・シディアスがフォース感知者の子どもを誘拐する拠点としていたなど、ダークサイドとの縁が深い惑星だ。
『スカイウォーカーの夜明け』で登場したムスタファーの地表は森林帯となっており、これらの作品で登場した際と印象が異なる。これは、この数十年の間で溶岩が徐々に冷えて固まるなど植物と生態系の変化があったためだ。
カイロ・レンはパルパティーンの元へ向かうため、祖父であるダース・ベイダーが所有していたウェイファインダーを、シスを信奉するアラズメクのカルト集団から奪いに来た。
ミレニアム・ファルコンのアンテナ
『最後のジェダイ』のクレイトの戦いにて、ミレニアム・ファルコンの四角いアンテナは『エピソード6/ジェダイの帰還』のように再び破損してしまう。
『スカイウォーカーの夜明け』では、ミレニアム・ファルコンのアンテナは四角形の民間用のものから、円形の軍用のものに換装された。その姿は、オリジナル・トリロジーで見せたミレニアム・ファルコンのようだ!
デジャリック・ホロチェス
もはやシリーズおなじみとなった、ミレニアム・ファルコン内にあるデジャリック・ホロチェス。
『スカイウォーカーの夜明け』では、序盤のシーンにてチューバッカとフィン、ポー・ダメロンが遊んでいる。
チューバッカは『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』の頃から数えると、約45年もデジャリックを遊んでいるとあって、さすがに上達したようである…
トレーニング・リモート
レイがレジスタンスの基地がある惑星エイジャン・クロスにてライトセーバーの修行をする際に使用しているのは、トレーニング・リモート。
トレーニング・リモートは、『エピソード4/新たなる希望』にてルーク・スカイウォーカーがミレニアム・ファルコン内で使用していたほか、『エピソード2/クローンの攻撃』ではジェダイ・オーダーでジェダイ・ヤングリングの子どもたちがライトセーバーのトレーニングに使用していた、ジェダイ・オーダーの時代から続く修行のお供だ。
アナキンに似たレイアの服装
『スカイウォーカーの夜明け』でのレイアの服装は、「クローン・ウォーズ」でのアナキンの服装に似た色使いとなっており、かつての父を思わせるようだ。
ランド・カルリジアンの若い頃のままなファッション
ランド・カルリジアンは、再会したチューバッカに対して『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』に登場した際のランドと似た服装で『スカイウォーカーの夜明け』に登場する。若い頃とセンスが変わらないのだろうか…
ポーのスキマー入手方法
パサーナでファースト・オーダーに追われたポー・ダメロンは、手近な輸送用スキマーの配線コードをスパークさせて起動させ、逃走するが、これは『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』の冒頭でハンがランドスピーダーを動かす方法と同様。
『スカイウォーカーの夜明け』のポー・ダメロンはこのほか、ミレニアム・ファルコンを操縦したり、スパイスの運び屋だったという過去があるなど、ハン・ソロを彷彿とさせるキャラクターとなっている。
パサーナに見るポッドレースとスピーダーバイクのチェイス
パサーナにて、レジスタンスとファースト・オーダーの間で繰り広げられるスキマーとスピーダーバイクのチェイスは、狭い峡谷へと展開されていく。狭い峡谷をすり抜けるスキマーを上空から捉えたカットは、『エピソード1/ファントム・メナス』のポッドレーサーのシーンを彷彿とさせる。
また、スピーダーバイクでのチェイスは、『エピソード6/ジェダイの帰還』を連想させる。
レイとカイロ・レンのフォースでの引っ張り合い
チューバッカを助けるため、離陸したファースト・オーダーの輸送船をフォースで引き寄せようとするレイ。これを阻止するため、カイロ・レンもフォースで輸送船を動かそうとするシーンは、『最後のジェダイ』でレイとカイロ・レンがスカイウォーカーのライトセーバーをフォースで引っ張り合ったシーンと同様の構図だ。
また、宇宙船をフォースで動かしてしまうのは、ゲーム「スター・ウォーズ フォース・アンリーシュド」にて、主人公のスターキラーがスター・デストロイヤーをフォースで落下させてしまうという描写があった。
フォース・チョークをされた将校
サイモン・ペイズリー・デイ演じるドマリック・クイン将軍(Domaric Quinn)は、ファースト・オーダー最高司令部での会議にてファイナル・オーダーと手を組もうとするカイロ・レンに疑問を唱えるが、フォースで首を絞められた上に天井に吹っ飛ばされてしまう。
これは『エピソード4/新たなる希望』で、デス・スターでの会議にてフォースの力を疑ったモッティ提督をダース・ベイダーがフォースで首を絞めるシーンを連想させる。
ミレニアム・ファルコンのガスマスク
レイがスター・デストロイヤーから脱出する際にミレニアム・ファルコンのタラップに迎えに来たフィンは、ガスマスクをしている。
このガスマスクは、ミレニアム・ファルコンに備えられているもので『エピソード5/帝国の逆襲』にてハン、レイア、チューバッカがスペース・スラッグの体内にて使用し、『フォースの覚醒』でレイとフィンが付けていたもの。
ミレニアム・ファルコンにかざされるセンサー
ケフ・バーに飛来してきたミレニアム・ファルコンに、ジャナはセンサーをかざす。
これは『エピソード4/新たなる希望』でミレニアム・ファルコンがヤヴィン4に到着した時に、反乱軍の歩哨がセンサーをかざしていたのと同様。
第2デス・スター
惑星エンドアの衛星のひとつであるケフ・バーの海に沈んでいるのは、第2デス・スターの残骸(エンドアの戦いの主な舞台となったのは、森林衛星のエンドア)。レイとカイロ・レンは、ルークとダース・ベイダー、そしてパルパティーンが戦いを繰り広げ、今や廃墟となった皇帝の謁見の間を訪れる。
『フォースの覚醒』では、水没した第2デス・スターを探索するというコンセプトアートが描かれており、水の中に沈んだデス・スターの残骸というアイデアは、こちらを発展させたものと思われる。
また、デス・スターの残骸の内部を探索するレイの姿は、『フォースの覚醒』序盤でスター・デストロイヤー内で廃品を回収するレイを彷彿とさせる。
ダークサイドに堕ちた自身の影と対決するレイ
ケフ・バーにある第2デス・スター跡地で、レイがダークサイドに堕ちた自身の姿と対決するのは、『エピソード5/帝国の逆襲』にてダゴバのダークサイド の洞窟でルーク・スカイウォーカーがダース・ベイダーの影と対決し、その顔は自分自身のものだった、というシーンと同じく自分自身の影と対決するというシチュエーション。
パルパティーンがいた第2デス・スターも、ダゴバの洞窟と同様にダークサイドの強い場所だったのだろうか…
溶岩流の戦いと、海上での戦い
ケフ・バーにて、海上の第2デス・スターの遺構の上で戦うレイとカイロ・レン。
荒れ狂う波の中、少ない足場を使って跳躍しながらライトセーバーで戦う様子は、『エピソード3/シスの復讐』でムスタファーの溶岩流の上で戦ったアナキン・スカイウォーカーとオビ=ワン・ケノービを思わせる。
アナキンとオビ=ワンの決闘の決着は、アナキンが敗北して機械の体を得ることになり、ダース・ベイダーとしてダークサイドへの傾倒を深め、一方のレイとカイロ・レンの戦いは、レイがカイロ・レンを退けつつもその傷を癒すことで、ベン・ソロへの帰還を果たした。
父、ハンを思わせるベンの仕草
『スカイウォーカーの夜明け』で、ベン・ソロ(カイロ・レン)は父ハン・ソロを思わせる仕草を多用している。
『エピソード5/帝国の逆襲』で、ホスのエコー基地にてハン・ソロが人差し指を立ててC−3POを黙らせたように、カイロ・レンは同様に人差し指を立てファースト・オーダーの将校を制止する。
そしてライトサイドに帰還したベン・ソロは、エクセゴルにてレイの元へと駆けつける際、『フォースの覚醒』のタコダナの戦いでハンと同様に、射撃相手を見ずに放ったブラスターを撃つ。
また、レイとのフォースによるつながりから離れた場所のライトセーバーを受け取った際に、『エピソード6/ジェダイの帰還』のエンドアにてハンが見せたように、肩をすくめて両手を広げおどけて見せるのだ。
「それは実際、J.J.とアダムが話した非常に意識的なことだった」と、脚本のクリス・テリオは語っている。ベンを演じたアダム・ドライバーは、ハンを思わせる仕草により、父親から受け継いだものを見せ、以前のベン、本来のベンがどのような人物だったのかを見せてくれる。
ベンが記憶の中の父と邂逅する『スカイウォーカーの夜明け』で、よりハンの面影を感じさせることは、イースターエッグであること以上にキャラクター性を理解させてくれる演出だ。
『フォースの覚醒』をなぞらえた、ハン・ソロとベン・ソロのシーン
レイアの決死のフォースを通じたメッセージを受け、レイにはライトセーバーで貫かれた傷をフォースで手当てしてもらったベン・ソロ。2人のやさしさを受け、ケフ・バーの海原を見つめてたたずむベンの前に、「Hey, kid」と呼ぶ声がする。
振り返ると、ベン・ソロの記憶の中の父ハン・ソロが目の前にいる。
このシーンでのベン・ソロとハン・ソロの会話は、記憶の中での対話ということもあって2人の最後の時である『フォースの覚醒』でのハンとカイロ・レンのシーンをなぞらえている。
「お前の息子は死んだ。父親に似て弱く、愚かだった。だから葬り去った」というベンのセリフは、『フォースの覚醒』でカイロ・レンがハンに言ったセリフと同じ。
それに対して、ハンが言う「息子は生きている」も『フォースの覚醒』からの引用で、その後のベンの「もう遅い」、「何をすればいいかわかっているけど、出来るかどうか」も、『フォースの覚醒』での最後の父子の会話を下敷きにしている。
ベンは「父さん…」と言うが、その後の言葉がなかなか出てこない。
ハンは、「わかっている(I Know)と『エピソード5/帝国の逆襲』でのセリフを言う。
このセリフは、『エピソード5/帝国の逆襲』ではレイアの「愛している」という言葉に対して言ったもの。ベンは父に、「愛している」と言いたかったのだろうか。
『フォースの覚醒』では父ハンを刺したライトセーバーを今度は投げ捨て、ベンのライトサイドへと帰還した。
小惑星に隠れて追跡
レン騎士団が使用する宇宙船、ナイト・バザードが小惑星の後ろに隠れ、尾行してくるのは、『エピソード2/クローンの攻撃』にて小惑星に着陸させて隠れていたジェダイ・スターファイターで、スレーブⅠが去ってから追跡したオビ=ワン・ケノービと同じ方法。
大元のネタは、『エピソード5/帝国の逆襲』でミレニアム・ファルコンがスター・デストロイヤーに張り付き、廃棄物の排出とともに移動してやり過ごす際に、ゴミにまぎれていたボバ・フェットのスレーブⅠが追跡するシーン。
スパイスランナー
ポー・ダメロンは、キジーミのスパイスランナーという運び屋のグループに所属していた過去が、『スカイウォーカーの夜明け』にて明かされる。
スパイスの運び屋というと、連想してしまうのはハン・ソロだ。ハンはジャバ・ザ・ハットのもとで密輸屋をしていたが、スパイスを輸送中に帝国軍が接近してきたため輸送品を手放してしまい、このことでジャバに借金を作る羽目になる。
『スカイウォーカーの夜明け』ではミレニアム・ファルコンを操縦するなど、ポー・ダメロンはハンに近い印象を受けるように。
パルパティーンのホログラム
プライド将軍とホログラム通信するパルパティーンは、頭部のみを映し出しており『エピソード5/帝国の逆襲』でのダース・ベイダーとパルパティーンのホログラム通信と同様の構図だ。
ライトセーバーを受け止めるルーク
自身の出生の秘密をついに知ってしまい、ショックを受けるレイ。シスのパルパティーンの孫だったとは…レイは、かつてルークが辿ったと同様に、自身を閉じ込めるようにオク=トーへ逃げ込む。乗って来たタイ・ウィスパーも破壊して退路を断ち、スカイウォーカーのライトセーバーも放り投げるが…
そのライトセーバーを受け取ったのは、ルーク・スカイウォーカーのフォースの霊体だった。ライトセーバーを受け止め、「ジェダイの武器は、もっと尊敬に値する」と言うルークだが、『最後のジェダイ』ではレイから差し出されたライトセーバーを放り投げていた。
『最後のジェダイ』の冒頭とは大きく心境が変わり、動揺するレイを支えるジェダイ・マスターらしいルークの姿は、かつてのマスター・ヨーダのようである。
Xウィング(レッド5)を海から引き揚げるルーク
『最後のジェダイ』では、オク=トーの海中に沈められていることが描かれていたルーク・スカイウォーカーのXウィング、レッド5。
『スカイウォーカーの夜明け』では、フォースの霊体となったルークがXウィングをフォースで引き揚げる。
これは『エピソード5/帝国の逆襲』にて、ダゴバの沼に沈んだXウィングをフォースで引き揚げようとするも、自分を信じることが出来ずルークには出来なかったところを、ヨーダが引き揚げてくれるシーンが思い起こされる。
ルークの成長はもちろん、レイに自身が学んだことを伝えていることが感じられるようだ。
レイがルークの反乱軍パイロットのヘルメットを被り、ルーク・スカイウォーカーのXウィング、レッド5のサインを出してエクセゴルへと導くのは、レイがルークの思いを継ぐ者となったことが実感出来る。
反乱軍のパイロットヘルメットを被ったレイ
ルークのパイロットヘルメットを被り、レッド5に乗るレイ。
この姿に既視感があるのは、『フォースの覚醒』にてレイはジャクーでXウィングパイロットの被っていたからだろう。ヘルメットの持ち主はティアフォン・イエロー・エースのドスミット・ラエ(Dosmit Ræh)隊長。
ついにレイが、Xウィングパイロットに…
帝国軍のタイ・ファイター
レイアの決死のフォースによる語りかけと、レイ、そしてハン・ソロとの記憶によってカイロ・レンが死に、ライトサイドに帰ってきたベン・ソロは、第2デス・スターに残されていた帝国軍のタイ・ファイターでエクセゴルに向かう。
エクセゴルに到着すると、レイが乗って来たルークのXウィング、レッド5とタイ・ファイターが並んで着陸する。オリジナル・トリロジーを代表するXウィングとタイ・ファイターが並ぶのは、クライマックスにふさわしいショット…
ただケフ・バーから、ハイパードライブを搭載していないタイ・ファイターでどのように航行不能な宙域にあるエクセゴルまで行けたのだろうか…
そもそも約31年間、海上に放置されていた機体がすぐに動くものなのか…
パルパティーンとカイロ・レン、レイの関係
『スカイウォーカーの夜明け』では、パルパティーンがカイロ・レンに対してレイの抹殺を命じるが、カイロ・レンはレイを仲間に引き入れることを狙っていた。ただ、パルパティーンの狙いはレイそのものだった。
これはパルパティーンがダース・ベイダーにルーク・スカイウォーカーの抹殺を命じたものの、ダース・ベイダーはルークをダークサイドに引き入れ、ともにパルパティーンを打倒しようと考えるとともに、パルパティーンはルークを弟子としようとしていたことと相似する。
ホルド・マニューバー(作戦)
レジスタンスの作戦会議において、ドミニク・モナハンが演じるボーモント・キンが、ホルド・マニューバー(作戦)をシス・エターナルの艦隊に対して行うことを提案するも、フィンが成功する可能性が低いとして却下する。
このホルド・マニューバー(作戦)は、『最後のジェダイ』にてアミリン・ホルドが旗艦スプレマシーをはじめとしたファースト・オーダーの艦隊に向け、レジスタンスの戦艦ラダスをハイパースペースに突入させることで破壊した行動を指している。
ホルドが取ったハイパースペース特攻は、単純に成功率が低いために用いられていないようだ(逆に言うとホルドが成功させたことがすごい)。
ただ、映画終盤で衛星エンドアの上空のスター・デストロイヤーの破壊の軌跡を見ると、『最後のジェダイ』でのホルド・マニューバー(作戦)の跡に似ているので、どうやら使われてしまったようだ…
オーバクを用いた、原始的手法でテクノロジーに対抗
スター・デストロイヤーの甲板に、騎獣であるオーバクで乗り込むレジスタンスの地上部隊。この作戦はファイナル・オーダーが予想しないものであり、ランドスピーダーのような機械以外の移動手段でやって来たためジャミング出来ず、攻撃を止められなかった。
このように、テクノロジーが発達した相手に原始的な手法で対抗し、勝利を収めることは『エピソード6/ジェダイの帰還』にてイウォークたちが投石や森林にあるもので帝国軍を撃退したことと同様の構図だ。
これは、ベトナム戦争においてアメリカ軍がゲリラ戦で翻弄されたことから着想を得ている。
フォース・ライトニングを弾き返されるパルパティーン
レイはパルパティーンが放つフォース・ライトニングに対して、スカイウォーカーのライトセーバーとレイアのライトセーバーの2本をクロスさせることで、その電撃をパルパティーンに跳ね返す。自身のあまりに強力なフォース・ライトニングにダメージを受け、ついにパルパティーンは滅び去る。
『エピソード3/シスの復讐』にて、シスの暗黒卿ダース・シディアスであることを明かしたパルパティーンが放ったフォース・ライトニングは、メイス・ウィンドゥのライトセーバーによって跳ね返され、その電撃はパルパティーン自身にダメージを与え、顔を老化させた。
コルサントでのメイス・ウィンドゥとの戦いから約54年後、再びダース・シディアス、パルパティーンは自身のフォース・ライトニングによってダメージを受けたことになるが、何か対策は取っていなかったのだろうか…
クラウド・シティ
エクセゴルにてパルパティーンが滅び、ファイナル・オーダーの艦隊が破壊される中、ベスピンのクラウド・シティ付近でもスター・デストロイヤーが沈んでいた。銀河中に、ついに平和が訪れるのだ。
ベスピンのクラウド・シティは、『エピソード5/帝国の逆襲』に登場。『スカイウォーカーの夜明け』にも登場したランド・カルリジアンがクラウド・シティの執政官だった。
いつの日か、このクラウド・シティでのダース・ベイダーとの決闘でルークが失くしたスカイウォーカーのライトセーバーがいかにして回収されたかが語られるのだろうか…
ジャクー
レイがBB-8と出会うまで暮らしていたジャクーの上空でも、スター・デストロイヤーが墜落しようとしていた。
ジャクーの戦いで多くの兵器が沈んでいる砂漠に、新たなスター・デストロイヤーの残骸が増えるのだろう…
エンドアとイウォークのウィケット親子
そして、かつて第2デス・スター攻防戦の舞台となった衛星エンドアでも、上空のスター・デストロイヤーが沈んでいた。
それを見ていたのは、31年前にエンドアの戦いに参加したイウォークのウィケット・W・ウォリックと、その息子であるポメット・ウォリック(Pommet Warrick)だ。
ウィケットを演じているのは、『エピソード6/ジェダイの帰還』でも同役のワーウィック・デイビス。そしてウィケットの息子、ポメットを演じたのはワーウィック・デイビスの息子であるハリソン・デイビス!
親子イウォークを、実の親子が演じていたのだ!
チューバッカに贈られるメダル
マズ・カナタは、ヤヴィンの戦いで反乱軍が授与したメダルをチューバッカに贈った。『エピソード4/新たなる希望』のラストシーンでは、チューバッカはメダルをもらうことが出来ていなかった。
しかし、スピンオフ作品でチューバッカはメダルをすでにもらっている。小説「おれたちの船って最高だぜ! ハン・ソロとチューバッカの冒険」では、ヤヴィンの戦いの直後にチューバッカがメダルを持っている描写がある。どうやら式典以外のタイミングでもらったようだ。
ただ、コミック「スター・ウォーズ:チューバッカ」にて少女にあげている。
『スカイウォーカーの夜明け』では、レジスタンスの勝利を讃えたものであるとともに、今は亡き友たちの思い出の品としてチューバッカはそのメダルに思いを馳せたのだろう…
ラーズ家の水分農場
ファースト・オーダーとの戦争が終わり、レイがミレニアム・ファルコンで向かった先はルーク・スカイウォーカーとアナキン・スカイウォーカーの故郷であるタトゥイーン。
ジャワのサンドクローラーが相変わらずある中、レイはルークが宇宙へ旅立つまで暮らしていたラーズ家の水分農場を訪れ、この地にスカイウォーカーのライトセーバーとレイアのライトセーバーを埋めていく。
ラーズ家の水分農場は、『エピソード4/新たなる希望』、『エピソード2/クローンの攻撃』、『エピソード3/シスの復讐』に登場。スカイウォーカー・サーガを締めくくるのにふさわしい場所である。
レイの砂すべり
また、時が経ってラーズ家が砂に埋もれた斜面をそりのようにすべり降りるレイは、『フォースの覚醒』でレイが初めて登場した際に、スター・デストロイヤーの残骸付近の斜面を滑り降りてきたシーンを彷彿とさせる。
あの時からレイの旅は始まり、そして同じ砂漠の中で終着点と、また新たな始まりを迎える。
「レイ・スカイウォーカー」と「ハン・ソロ」、ファミリーネームを得るまで
スカイウォーカーのライトセーバーとレイアのライトセーバーを砂の中に埋め、黄色いライトセーバーを起動するレイ。
ジャクーでの廃品回収業者の頃から愛用するクォーター・スタッフによく似たハンドルのライトセーバーは、レイが自身のライトセーバーを作ったことで、ついに真のジェダイとなったことを意味するかのようだ。
通りがかった老婆に名前を尋ねられ、霊体となったルークとレイアが見守る中で「レイ・スカイウォーカー」と名乗るレイ。血はつながっていないが、スカイウォーカーの魂を受け継ぐ者。新たなスカイウォーカーの誕生の時だ。
このことは、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』で帝国軍に入隊する際に名前を尋ねられたハンが、姓がないため「ハン・ソロ」となったことを思い起こさせる。レイは奇しくも、受け継いだミレニアム・ファルコンの持ち主であるハンと同じように名前を得ることになる。
セリフの引用
パルパティーンが、かつてアナキンに語ったダークサイドの力
エクセゴルで、カイロ・レンに対してパルパティーンが言う「The Dark Side of the Force is a pathway to many abilities some consider to be unnatural(フォースの暗黒面は誰もが到底不可能と思うような数多の力を得るための道)」というセリフは、『エピソード3/シスの復讐』にてアナキン・スカイウォーカーにパルパティーンが語ったセリフとまったく同じ。
「Old buddy」
ランド・カルリジアンは、チューバッカと再会した時に「Old buddy(相棒)」と言う。
『エピソード6/ジェダイの帰還』では、第2デス・スターの攻撃時に「Come on, Han, old buddy(頼むぞハン、相棒)」と言っている。『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』ではランドとチューバッカの出会いが描かれており、確かにとても古い付き合いであることがわかる…
おなじみのセリフ「イヤな予感がする」はランド・カルリジアンが発言
『スター・ウォーズ』シリーズに毎作登場するおなじみのセリフである「イヤな予感がする(I have a bad feeling about this)」。
スカイウォーカー・サーガ最終作となる『スカイウォーカーの夜明け』では、ランド・カルリジアンがパサーナにてファースト・オーダーが襲来する前に発言した。
「ドアが閉まっている 次のドアだ」
キジーミの住居を捜索しているストームトルーパーが言う「ドアが閉まっている。次のドアだ(Door’s locked. Move on to the next one)」というセリフは、『エピソード4/新たなる希望』にてC-3POとR2-D2を捜索するサンドトルーパーがモス・アイズリーの住居のドアを叩いて言うセリフと同じ。
C−3POのはじまりと終わりのセリフ
『エピソード4/新たなる希望』の最初のC−3POのセリフと、『スカイウォーカーの夜明け』の最後のC−3POのセリフは同じ「Did you hear that?(聞こえたか?)」だ。
『スター・ウォーズ』サーガのはじまりと終わりが、このセリフによって「宿命の環が閉じる」ようである。
また、同じく『エピソード4/新たなる希望』冒頭のタンティヴⅣでのC−3POのセリフからは、「This is madness(凶器の沙汰だ)」、「We’re doomed!(もうダメだ!)」が『スカイウォーカーの夜明け』にて登場している。
キャラクターに関するトリビア
アクバーの息子、アフタブ・アクバー
レジスタンスのメンバーから「ジュニア」と呼ばれているモン・カラマリは、アフタブ・アクバー。前作『最後のジェダイ』で命を落としたアクバー提督の息子だ!アクバーの遺志も、次世代に継がれていく…
アフタブ・アクバーの声を演じたのは『スカイウォーカーの夜明け』の脚本を担当したクリス・テリオ。
サイドン・イサノ
『フォースの覚醒』にて、タコダナのマズ・カナタの城でアウター・リムへの移動手段を探していたフィンを船に乗せようとしていた、赤いマスクのキャラクターがサイドン・イサノ。
このサイドン・イサノは、『スカイウォーカーの夜明け』ではレジスタンスの一員として登場している。海賊からレジスタンスへと転身したのか…
2−1B型ドロイド
キジミの酒場にて、ジョン・ウィリアムズ演じるオーマ・トレスの背後には、2−1B型ドロイドの頭部が置かれている。
この型の医療ドロイドは、『エピソード5/帝国の逆襲』にてルーク・スカイウォーカーを治療した2−1Bがおなじみなほか、『スター・ウォーズ』シリーズ各作品に登場。
バトル・ドロイド
バブ・フリックによってC−3POのメモリーを改造しようとするシーンにて、C−3POの背後にはバトル・ドロイドのジャンクが見られる。
バトル・ドロイドは、プリクエル・トリロジーやアニメシリーズ「スター・ウォーズ クローン・ウォーズ」などに登場する、名やられ役。
タンティヴⅣとナイン・ナン、その最後
『スカイウォーカーの夜明け』にて、レジスタンスの基地があるエイジャン・クロスのシーンなどに登場するコレリアン・コルベットは、なんと『エピソード4/新たなる希望』に登場したタンティヴⅣだ。
帝国の保管庫に眠っていたタンティヴⅣは回収され、レジスタンスの旗艦となり、あのナイン・ナンが船長を務めることに。レジスタンスのサポートクルーは、タンティヴⅣが任務に出ていない時には艦内で寝泊まりして住み着いていたという。
ナイン・ナンが船長を務めるタンティヴⅣはエクセゴルの戦いにも赴くが、パルパティーンからの巨大なフォース・ライトニングを受けた後に撃墜されてしまった…
『スカイウォーカーの夜明け』の小説版の著者であるレイ・カーソンは、自身のTwitterにてナイン・ナンもタンティヴⅣとともに亡くなったという見解の投稿をしている…
Yeah, I think it's pretty clear from the movie (upon careful watching), so I feel comfortable confirming. Props to you for noticing!
— Rae Carson (@raecarson) January 6, 2020
映画の作中では決定的な描写はないのだが、小説版の著者なので小説にてナイン・ナンの最期が具体的に描かれるのだろうか?小説版でのエクセゴルの戦いの記述に注目だ。
ジャナとランド
『スカイウォーカーの夜明け』に登場したランド・カルリジアンは、自身の幼い娘がファースト・オーダーによって誘拐された過去を持っているという設定だ。
元ファースト・オーダーのストームトルーパーであるジャナに、エクセゴルの戦いの後に何かを感じたランド・カルリジアンは、彼女の故郷と家族を探す手助けをしようと申し出ている。
本編を振り返れば、ランドはパサーナで弓矢を使って敵を仕留め、ジャナもエナジー・ボウを使用している。ジャナの服装も黄色くケープの付いたもので、どこかランドを思わせるようだ…
ジャナの家族は見つかるのだろうか。『スカイウォーカーの夜明け』の後日談が気になるところだ。
『ローグ・ワン』登場の反乱軍技術者の息子が、レジスタンスに
『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』にて、ヤヴィン4の反乱軍基地で働いていた技術者のガーン・スチュワー。
その息子であるガーン・スチュワーJr(ジュニア)が、『スカイウォーカーの夜明け』にてレジスタンスのAウィングパイロットとして登場している。
親子ともに、二世代に渡って銀河の自由のために戦ったことになるが、わずかな登場のキャラクターにブリッジを仕掛けてきた…
フォースの能力についてのトリビア
フォース・ヒール
『スカイウォーカーの夜明け』にて、レイはパサーナで傷を負ったヴェクシス・スネークに手を当て、フォースによって治癒する力を見せる。
また、レイアからのフォースを通じた最後のメッセージを感じたカイロ・レンは、これに気を取られた隙にレイのライトセーバーで致命傷を負うが、レイはこの怪我もフォースで治癒し、思いやりと自己犠牲、やさしさがベン・ソロの帰還へとつなげた。
このフォースによる治癒能力のフォース・ヒールは、正史(カノン)の実写映画でははじめて登場したフォースの力だが、レジェンズとされたかつて発表された小説、コミックなどでは以前からおなじみの能力だ。バリス・オフィーなどはジェダイ・ヒーラーとされていた。
ゲームではその特性上、キャラクターの体力回復が出来る手段として頻出している。
正史(カノン)では、ドラマシリーズ「マンダロリアン」にも登場している。
また、フォースヒールを受けた後のベン・ソロは、レイによる顔の傷跡も治ってしまっている。時間が経った傷でも治してしまうようだ。
アナキンが求め、レイとベンが成就した「死から人を救う術」
そして、このフォースヒールは『スカイウォーカーの夜明け』のクライマックスにおいて、三度使用される。
ニ対のフォースとなったレイとベン・ソロの力を吸い取ったパルパティーンの強力なフォース・ライトニングを、ジェダイの先人たちに触れて「ジェダイのすべて」とり、スカイウォーカーのライトセーバーとレイアのライトセーバーをクロスさせて跳ね返すことでパルパティーンを撃破したレイだったが、その力は尽きてしまった。
パルパティーンに吹き飛ばされたベンは、なんとか谷から這い上がり、レイが自身にしてくれたように、レイをフォースで治療しようとする。
その甲斐あって息を吹き返したレイだったが、つかの間のやさしい時間のあと、ベンはこれまで見たことがないやさしく無邪気な笑顔を残し、フォースとひとつになってしまう。
そう、ベンは大切な人を死から救うことが出来たのである。
『エピソード3/シスの復讐』にて、アナキン・スカイウォーカーは愛するパドメを死から救うことを探し求めて、シスの秘術をほのめかしたパルパティーンによってダークサイドへと堕ちてしまった。
しかし、気付いた時には自身はダース・ベイダーとなってほとんど機械の体となり、パドメはすでに死んでおり、闇の中で絶望する。
そのアナキンがパドメと残した子孫であるベン・ソロは、パルパティーンの子孫であるレイと共振しながら、ついに祖父が成し遂げられなかった「人を死から救う方法」を見つけ出した。
ただ、それはシスが騙った都合の良いものではなく、自身の命を分け与えるという究極の自己犠牲によるものだった。自分よりも他者への思いやりを目指す、真のジェダイならではの力だ。
カイロ・レンは、『フォースの覚醒』にてダース・ベイダーの焼けただれたヘルメットに向かって「あなたがはじめたことを終わらせる」と告げていた。
確かに、ベンは祖父アナキンが願い、成し遂げられなかった、死に瀕する大切な人を救うことを成就させたのだ。
フォース・ヒールを行い、そのきっかけを作ったレイがパルパティーンの孫であることを考えると、確かにパルパティーンはアナキンの願いの助けになったという見方も出来る。
フォースによる物体の転移の初登場は『最後のジェダイ』
『スカイウォーカーの夜明け』にて、レイとカイロ・レン(ベン)はフォースの絆により、お互いを見聞き出来るだけではなく、周囲の物体を空間を超えて転移することも可能になった。
このフォースによる物体の転移は、『スカイウォーカーの夜明け』で初登場した能力ではない。『最後のジェダイ』にて、雨が降るオク=トーにいるレイと話していたカイロ・レンのグローブには、水滴が付いていた。
これはその後、ますます強くなるフォースの絆が実現出来ることの前触れだったのだ。
日本にまつわるトリビア
カイロ・レンのマスクの補修は、日本の金継ぎから
前作『最後のジェダイ』で、怒りとともに自ら粉砕してしまったカイロ・レンのヘルメット。『スカイウォーカーの夜明け』では、劇中でヘルメットの補修シーンを描き、ヒビ割れをビジュアルとして見せる形のヘルメットのデザインになっている。
このカイロ・レンのヘルメットの補修には、陶磁器の割れやヒビを漆で接着する日本の伝統技法、金継ぎの影響があったことをJ.J.エイブラムスは明かしている。
これは、金継ぎに欠陥があっても隠さない、むしろそれを祝福するという意味があるということで、カイロ・レン(=ベン・ソロ)のキャラクター造形に取り入れられている。
キジーミの名前の由来は、日本のシンセサイザーから
惑星キジーミの名前の由来は、東京にある日本の電子楽器メーカー「Black Corporation」のシンセサイザーであるKIJIMIから取られている。
これはJ.J.エイブラムスがシンセサイザーのファンであることから名付けられたと思われ、『スカイウォーカーの夜明け』のプロモーションで来日したJ.J.エイブラムスは、オスカー・アイザックとともに「Black Corporation」へ来社するほど!
J.J.エイブラムスは『フォースの覚醒』で、タコダナの名前は高田馬場が由来であると明かしているが、日本が由来の惑星がまた増えることに…
レジェンズにまつわるトリビア
レイの前にもいた!パルパティーンの孫
レイは、パルパティーンの孫だった―
パルパティーンの孫というキャラクターは、1992年よりスタートしたスピンオフ小説「ジェダイの王子」シリーズにて登場していた。
それは、ヤヴィン4の地下にあるジェダイの失われし都で暮らしていたジェダイの王子、ケンだ。
ストーリーが進むにつれ、ケンの父はパルパティーンの息子、トライクロップスであるという出生の秘密が明らかになる。ショックを受けるケンに、ルークは自身もダース・ベイダーの息子だが、肉親が誰であろうと関係ないと励ますのだ。
パルパティーンの息子のトライクロップスは、寝ている間に様々な超兵器を思いついてしまう以外はやさしい人物なのだが、危険人物として帝国に幽閉されており、その間にパルパティーン皇帝の息子を詐称して後継者になろうとするニセ・皇帝の息子トライオキュラスまで現れてしまう…
この時点で「なんのこっちゃ」と思ってしまった人も、「ジェダイの王子」シリーズはかつて偕成社より邦訳出版されていたので、『スカイウォーカーの夜明け』が公開された今こそ古書で読んで、幻のパルパティーンの孫に触れて欲しい…
きっと、今読むと楽しいはずだ!
ジェダイになったレイア
『スカイウォーカーの夜明け』で、レイアは『エピソード6/ジェダイの帰還』の後にルークからジェダイの訓練を受けて、ライトセーバーも作っていたことが明らかになる。
『最後のジェダイ』で、戦艦ラダスから放り出されたレイアがフォースで身を引き寄せ生還したのは、スカイウォーカー家の強いフォースと訓練を受けていた経験によるもののようだ。
ジェダイの修行を続けると、その終わりには自身の子どもが死んでしまうことを感知したため、トレーニングを終えることにしたレイア。これは、アナキン・スカイウォーカーのようにフォースで未来を垣間見たようである。
レジェンズとなったスピンオフ作品でも、レイアはジェダイとなり、ライトセーバーを振るっていた。
シス・トルーパーの部隊名「レヴァン」
ファイナル・オーダーに仕えるトルーパーである、真紅のシス・トルーパー。
「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け ビジュアル・ディクショナリー」によると、このシス・トルーパーの各大隊は過去のシスの名前が付けられているということで、第3軍団はレヴァンだという!
これは、2003年のゲーム「スター・ウォーズ:ナイツ・オブ・ザ・オールド・リパブリック」にてジェダイからシスへ転落、そしてその後再び旧共和国のため戦った人気キャラクター、ダース・レヴァンを想起させる!
ダース・レヴァンがついに正史(カノン)に…
さらに、第3軍団はアンデッデュ(コミック「Star Wars: Republic」のダース・アンデッデュ)、第3軍団はテネブラス(パルパティーンのマスターのダース・プレイガスの師、ダース・テネブラス)、第39軍団はフォボス(ゲーム「スター・ウォーズ フォース・アンリーシュド」のダース・フォボス)、第44軍団はデソラス(ゲーム「スター・ウォーズ フォース・アンリーシュド」のダース・デソラス)と、過去に発表されレジェンズとされてきた作品に登場するシス卿たちの名前が冠されている!
また、シス・トルーパーというキャラクターも「スター・ウォーズ:ナイツ・オブ・ザ・オールド・リパブリック」にて登場している。
その他のトリビア
42年に1度の祭り
パサーナのアキ=アキたちの「先祖のフェスティバル」は、42年に1度行われていることがC−3POが説明する。
42年という期間は、『スター・ウォーズ』第1作公開の1977年から『スカイウォーカーの夜明け』が公開される2019年までの歳月と同じ。
スカイウォーカー・サーガの完結作にちなんで設定されたようだ。
「スカイウォーカーの夜明け」
ラストシーンは、タトゥイーンの二重太陽を前に佇むレイ・スカイウォーカーとBB-8。
砂漠の中のレイとBB-8は『フォースの覚醒』の序盤を思い起こさせ、「ゆきて帰りし物語」だったことを思わせるが、この二重太陽は前後のカットで少し昇っているように見える。
つまり、この二重太陽は昇りゆく朝日なので、邦題の『スカイウォーカーの夜明け』そのものなのだ!邦題が大当たり!
『スター・ウォーズ』初の同性同士のキス
『最後のジェダイ』に登場したレジスタンスのラーマ・ダーシー中佐と、本作で初登場のAウィングの女性パイロットであるロビー・タイス(Wrobie Tyce)は、エクセゴルの戦いが終わってエイジャン・クロスに帰還した際にキスを交わす。
ダーシーもタイスも女性同士であるが、タイスはダーシー中佐の妻であると設定されている。
同性同士のキスが『スター・ウォーズ』で描かれるのはこれが初めて。シークエル・トリロジーの完結編に同性同士のキスが登場することで、より多様性を意識した三部作であるという印象が強まった。
エクセゴルの戦いに集結した宇宙船群
エクセゴルの戦いには、Yウィング、Bウィングといった宇宙戦闘機のほかにも、ミレニアム・ファルコンに乗るランド・カルリジアンとチューバッカが引き連れてきた援軍の中に『スター・ウォーズ』シリーズに登場した様々な宇宙船が見受けられる。
まず、わかりやすい位置には「スター・ウォーズ 反乱者たち」のゴーストと同型のVCX-100が。このVCX-100がゴーストであれば、搭乗しているメンバーが気になるところだ…
VCX-100は、戦いの勝利に沸くエイジャン・クロスに着陸する姿も確認出来る。
「反乱者たち」からはケツー・オンヨのシャドウ・キャスター、またYT-2400軽貨物船(「反乱者たち」ではサトーズ・ハンマー、『エピソード4/新たなる希望』ではアウトライダーが登場)らしき機影も。
『フォースの覚醒』でハンとチューバッカが最初に搭乗していたエラヴァナと同じ、バリーン級重貨物船の姿が。
『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』でおなじみの機体からは、ハンマーヘッド・コルベットやUウィング。
ほかにも、ネビュロンBフリゲート、『最後のジェダイ』の爆撃機MG-100スターフォートレス、「マンダロリアン」のレイザー・クレストらしき機体、「クローン・ウォーズ」のジェダイ・オーダーの訓練船クルーシブル、DP20フリゲートなどなど、それらしき機影はキリがないほど!
そんな中で、視覚効果アーティストのニール・スキャンランによって登場が確認されているのは、「スター・ウォーズ レジスタンス」のファイアボールだ。
リチャード・E・グラント演じるプライド将軍は、ターキンをイメージして演技
ファースト・オーダーのプライド将軍を演じたリチャード・E・グラントは、その演技において『エピソード4/新たなる希望』のグランドモフ・ターキンを演じたピーター・カッシングをイメージしていたという。
『グーニーズ』からの影響
ケフ・バーにて、第2デス・スターの中にあるウェイファインダーを探すレイは、シスの短剣の隠された拡張部分を第2デス・スターの遺構にかざすことで、ピタりと合致する場所にウェイファインダーがあることを発見する。
J.J.エイブラムスによれば、このシーンは『グーニーズ』の影響によるもの。「すべての映画には、最低でも3~4つほど『グーニーズ』なシーンがあるべき」とも言っており、1980年代のアドベンチャー映画に親しんだファンには楽しい引用となっている!
全作に登場するR2−D2とC−3PO。全作に出演したアンソニー・ダニエルズ
かつてジョージ・ルーカスが構想したように、R2−D2とC−3POのみが『スター・ウォーズ』九部作全作に登場するキャラクターとなった。
C−3POを演じたアンソニー・ダニエルズは、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』を含む、『スター・ウォーズ』実写映画作品全11作すべてに出演した俳優となったのだ。まさにレジェンド…
※『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』にはC−3POは登場しないが、アンソニー・ダニエルズは本作にタック役で出演している。
玉座は『ジェダイの帰還』ラルフ・マクウォーリーのコンセプトアートから引用
エクセゴルにある、周囲に突起物が付いているパルパティーンの玉座は、ルーカスフィルムのクリエイティブアートマネージャー、フィル・スゾスタックのTwitterアカウントによると、1981年に『ジェダイの帰還』用に描かれたラルフ・マクウォーリーのコンセプトアートから取られたもの。
1981 Emperor’s throne room thumbnail sketches by Ralph McQuarrie for #ReturnoftheJedi. #StarWars #TheRiseOfSkywalker pic.twitter.com/I6insw60vJ
— Phil Szostak (@PhilSzostak) October 22, 2019
キャスト名のトップは、キャリー・フィッシャー
『スカイウォーカーの夜明け』のキャスト名のトップは、キャリー・フィッシャー。女性キャストがキャスト表記にて最初に記載されたのは、スカイウォーカー・サーガでははじめて。
『フォースの覚醒』ではハリソン・フォードが、『最後のジェダイ』ではマーク・ハミルがキャストビリングのトップとなっており、シークエル・トリロジーはオリジナル・トリロジーのメインキャラクター3人を演じたキャストが、各作ごとに中心とされている。
確かに、『フォースの覚醒』ではハリソン・フォード、『最後のジェダイ』ではマーク・ハミルの出番が多かったので、キャリー・フィッシャーが亡くなる前までは各作において1人のオリジナル・トリロジーのメインキャラクターが物語を先導するような役割を担うという構想があったのだろう。
キャリー・フィッシャーの誕生日に公開された予告編
『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』の最終予告編が公開された2019年10月21日は、キャリー・フィッシャーの63回目となる誕生日だった。
『スター・ウォーズ エピソード9/スカイウォーカーの夜明け』のワーキングタイトル
『スター・ウォーズ エピソード9/スカイウォーカーの夜明け』のワーキングタイトル(仮タイトル)は、「Star Wars: Black Diamond」だったが、2018年6月に「trIXie」に変更された。
『スカイウォーカーの夜明け』を次回見るときの参考に!
以上のように『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』のトリビア、隠れ要素(イースターエッグ)、過去作へのオマージュや引用、その他小ネタのチェックポイントをまとめましたが、スカイウォーカー・サーガの完結編というだけあって本作も膨大なボリュームとなっていました…
『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』を次に見る時には、ぜひ上記をチェックしてみてください。
カメオ出演については、『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』カメオ出演総まとめ!を合わせてご覧ください。
この他の『スター・ウォーズ』シリーズのトリビアは以下をご参照ください。
参考:imdb、screenrant、screenrant、VANITY FAIR、VULTURE、gamespot.com、insider.com
2005年より「スター・ウォーズ ウェブログ」を運営。「『スター・ウォーズ』究極のカルトクイズ Wikia Qwizards<ウィキア・クイザード>」世界大会優勝者。ディズニープラス公式アプリ「Disney DX」のオリジナル動画や記事など、様々な出演/執筆も行っています。2010年、『ファンボーイズ』日本公開を目指す会を主宰しました。