「クローン・ウォーズ」第１３話「ジェダイの遭難（Jedi Crash）」レビューです。
クェルの大気圏内でアイラ・セキュラ率いる共和国軍は分離主義者に対して劣勢に陥っていた。アナキンとアソーカ、そしてキャプテン・レックスが率いるクローン・トルーパーたちは応援に駆けつける。
アイラ・セキュラの艦に乗り込むドロイド軍を追って、アナキンたちも艦内に突入。アイラ・セキュラ、コマンダー・ブライと合流し、リパブリック・クルーザーを横付けさせ、崩壊しつつある艦からの脱出を図るが、火の手はすぐそばまで迫っていた。
アナキンはフォースで仲間たちを遠くに逃がし、爆風を受け止めようとしたものの吹き飛ばされ重傷を追ってしまう。
意識を失ったアナキンを乗せ、きわどいところで爆発から逃れたクルーザーは、ユラーレン提督が待つ艦へとドッキングを試みるが、その直前に敵の攻撃でダメージを受け、故障によりハイパードライブが起動されてしまう。
図らずも、危険な重力井戸でのハイパースペース航行を取ることになった一行にさらなる危機が訪れる。このままのコースでは、星に衝突してしまうことがわかったのだ。
アイラは船全体のパワーをシャットダウンすることを命じるが、アナキンの生命維持装置まで止まってしまうことでアソーカは躊躇する。しかし、そうも言っていられなかった。
ハイパースペースから脱出し星との衝突は回避できたが、その先の惑星マリダンにクルーザーは墜落。アナキンの容態は悪くなるばかりだ。
ブライが見つけた石版により、この惑星に知的生命体がいることがわかった。アイラ、アソーカとトルーパーたちは、レックスとアナキンを残し助けを求めるため、住人を探しに出かける。
その夜、アナキンとともに船の近くで見張っていたレックスは鳥のような４本足の獣、マスティフ・ファローンに襲われる。
なんとかブラスターで撃退したレックスだったが、草原を移動するアイラ、アソーカとトルーパーたちの前にも２頭のマスティフ・ファローンが現れた。突然の襲撃により、３名のトルーパーが死亡する事態に。
一夜明け、アイラ、アソーカ、ブライは現地の種族、ラーメンの村に辿り着く。しかし、長老のティー・ワット・カーは、ジェダイは平和の守護者ではなく戦争を続け、恐怖と死をもたらしていると主張し、協力を拒む。ラーメンたちもクローン戦争から逃れて、ここマリダンへとやってきたのだ。
しかし、アソーカもアナキンの命がかかっている。仲間が死の危機に瀕していると懇願すると、ティー・ワット・カーはジェダイを１人、村に残していくことを条件に、彼の息子で治療師のワグ・トゥを同行させる。
村に残る役目をアイラ・セキュラが引き受け、アソーカ、ブライ、ワグ・トゥはアナキンの元へと急ぐが、傷ついたアナキンとレックスの所には再びマスティフ・ファローンが迫っていた・・・
重傷を負ったアナキンを巡って、ジェダイの愛着や執着を捨てる教えを主に描いたエピソード。師であるアナキンを守りたいアソーカと、それを諭すアイラのドラマとともに物語は動いていきます。
そのアイラも、ジェダイは平和の守護者ではなく、災いをもたらすと信じるティー・ワット・カーとの対話を経験。この対話が、後のエピソードの伏線となっていくのではないでしょうか。
アイラ・セキュラはスピンオフで人気になり、『クローンの攻撃』から映画にも登場したキャラクター。今回が「クローン・ウォーズ」初登場となります。
アソーカとの会話の中で、アイラは彼女自身のマスターについて語りますが、これはクィンラン・ヴォスのこと。
ジェダイたちが不時着したマリダンの情景は、ラルフ・マクウォーリーが『ジェダイの帰還』の際に草原惑星「シスモン」として描いたものを元にしています。
その後、このコンセプトアートは１９９５年の「The Illustrated Star Wars Universe」という本の中ではオルデランの草原として発表され、今回初の映像化となりました。
【オマージュポイント】
・リパブリッククルーザーのベッドで、呼吸器を装着するアナキン。よく聞くと、その呼吸音はダース・ベイダーのあの呼吸音になっている・・・
・ワグ・トゥが移動する際に、体を丸めて転がる様子はデストロイヤー・ドロイドそのもの！
・ワグ・トゥがロープでマスティフ・ファローンの足を絡めて倒すのは、『帝国の逆襲』でＡＴ－ＡＴを倒す戦法と同じ。
次回「クローン・ウォーズ」は「平和の守護者（Defenders of Peace）」！平和な地に、分離主義者の新兵器がやってきた・・・争いを避けたいラーメンたちの運命は？そして、傷ついたアナキンはどう立ち向かうのか？
