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「マンダロリアン」シーズン3 第6話「チャプター22:傭兵」レビュー/トリビアチェックポイント【ネタバレ注意】

(C)2023 Lucasfilm Ltd.

 Disney+ (ディズニープラス)で配信中の「マンダロリアン」シーズン3 第6話「チャプター22:傭兵」レビュー/トリビアチェックポイントです。

 この記事では、「マンダロリアン」シーズン3 第6話「チャプター22:傭兵」のレビュー(感想・考察・批評)やトリビアの解説といった、このエピソードをより深く知るためのテキストを綴っています。

 この記事はネタバレがございますので、「マンダロリアン」シーズン3 第6話「チャプター22:傭兵」本編鑑賞後にご覧ください。

 「マンダロリアン」シーズン3の他のチャプターのエピソード、シーズン1、シーズン2のエピソードガイドは、以下のカテゴリーからご参照ください。

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「マンダロリアン」シーズン3 第6話「チャプター22:傭兵」レビュー

マンダロリアンのコンビが、ドロイド誤作動の謎を追う

© 2023 Lucasfilm Ltd.

 楽園のような地で起きたドロイド誤作動の謎を追うマンダロリアン探偵団と、マンダロリアン団結の端緒となる運命の決闘。「チャプター22:傭兵」は、そんな2本立てのようなエピソードだ!

 前話であるシーズン3 第5話「チャプター21:海賊」で、海賊に襲撃されたグリーフ・カルガとその民を救ったことによって、ネヴァロに再び拠点(もう隠れ家ではない)を築いたチルドレン・オブ・ザ・ウォッチ。

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アーマラーにより、チルドレン・オブ・ザ・ウォッチと他のマンダロリアン勢力をつなぐ役割を与えられたボ=カターン・クライズは、ディン・ジャリン、グローグーとともに、かつて自身が率いていたナイト・アウルの一員であったアックス・ウォーヴスが率いるマンダロリアンの部隊がいるプラジール15へと向かう。

 アックス・ウォーヴスのマンダロリアンの部隊は、ほとんどが帝国軍から奪った宇宙船から成る艦隊を持ち、新共和国に加盟していないプラジール15の防衛部隊として雇われているのだ。彼らを仲間に出来れば、マンダロリアンの団結の第一歩となるだろう。

 プラジール15に到着すると半ば強制的に指導部へと移送された2人は、ボンバルディエと公爵夫人と出会う。ボンバルディエは元帝国であるため、軍隊の保有を禁じられていることによりマンダロリアンの艦隊を雇っているという。

 このマンダロリアンの艦隊との面会にあたって、ボンバルディエと公爵夫人はプラジール15で多発するドロイドの誤作動問題の解決を条件に出す。武力が市内に持ち込まれることが違憲とされるも、多元化社会を目指すプラジール15にとっては、兵器や武装が文化特性であるマンダロリアンの来訪者は誤作動を起こしたドロイドを排除する抜け道なのだ。

 さらに、プラジール15はマンダロアを主権星系として公式に認め、新共和国にも倣うように請願するという。

 かくしてディン・ジャリンとボ=カターン・クライズは、プラジール15で再プログラムされた帝国ドロイドの誤作動の謎を追うことに…

 この導入部からわかるように、「チャプター22:傭兵」はディン・ジャリンとボ=カターン・クライズがドロイド暴走の謎を追う、ディテクティブ・ストーリー(探偵物語)仕立てのエピソードだ。

 IG-11という信頼の出来るドロイドとの出会いがあったものの、両親をクローン戦争中にドロイドに殺されたため、やはりドロイドへの抵抗感が強く、すぐに高圧的な態度に出てしまうディン・ジャリンと、どちらかというと冷静に状況を見るタイプだが、やる時はやるというボ=カターン・クライズの2人が、コンビを組んで捜査するバディものでもある。

ドロイドに頼る生活を題材にした時代の嗅覚

 元帝国軍の施設計画士官だったボンバルディエが、新共和国のアムネスティ・プログラムの元で再プログラムされた帝国のドロイドを用いてプラジール15を理想郷として再建したことは、「チャプター19:改心」とうって変わってアムネスティ・プログラムの明るく、良い部分をよく表している。

 更生したボンバルディエが、再生した帝国のドロイドによってプラジール15を再建することで、人も、ドロイドも、場所もともに第2のチャンスを得たというわけだ。

 こうした舞台設定のため、実に多数のドロイドが見られるのもこの「チャプター22:傭兵」のポイントのひとつである。

 プリクエル・トリロジーを彷彿とさせるバトル・ドロイドやスーパー・バトル・ドロイドだけではなく、ドロイド用のカンティーナにはあらゆるシリーズの多種多様なモデルが登場しており、『スター・ウォーズ』の魅力的なデザインのドロイドたちのカタログかのようだ。

 ドロイドを労働力とすることで、もう働く必要がなくなり、レクリエーションや芸術活動、直接民主制に参加する日々を送っているというプラジール15の住民は、シンギュラリティ(技術的特異点)によってAI(人工知能)が人間の知能を超え、ベーシック・インカム(基本所得保障)が実現し、人間が労働することがなくなった未来予想図のよう。

 折しもChat GPTが大きな話題となった2023年4月の今、このエピソードがリリースされたことはタイムリーに感じられる(Chat GPTが公開された2022年11月には、当然ながらストーリーは出来ているはずなので、これは時代を感じる感覚が優れているということだろう)。

 プラジール15の住民がドロイドがなくては生活出来なくなってしまったという描写は、AIに頼りきりになってしまう人々が出かねない、これからの世界の写し鏡かも知れない。

 「マンダロリアン」シーズン2で、チェーンコードがブロックチェーンによる個人識別を示唆しているように(「ディズニーギャラリー/スター・ウォーズ:マンダロリアン」「シーズン2最終話メイキング」でジョン・ファヴローが語っている)、映像技術だけではなく、ストーリー上でも身近になった最新技術に追い付いていこうとする姿勢が感じられる。

ゲームのクエストのようなエピソード構成

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 ただ、「アックス・ウォーヴスに会うためには、この謎をクリアすること」と、この探偵物語へとつなげ、無事に解決したら本筋であるボ=カターン・クライズがマンダロリアンの部隊を再びまとめ上げるストーリーに戻る構成は、まるでゲームのクエストのようで取って付けたような印象を受ける。

 また、その謎を解く過程の中には「ディン・ジャリンがスーパー・バトル・ドロイドに一体ずつ、蹴りを入れる」という、確かにディン・ジャリンのキャラクター性が表れてはいるものの、あまりスマートではない解き方がある(完全に余談だが、ファミコンの「さんまの名探偵」にある「どつく」コマンドを思い出した)ほか、ヘルゲイト長官の動機の掘り下げももう一歩踏み込めればと感じ、ミステリーとしては食い足りなさもある。

 ドロイドに頼り切った生活をもたらしたボンバルディエへの不信から、誤作動を起こさせてドロイドの排除を図ることと、古くからの分離主義運動へ共感していたことの結び付けが欲しいところだ。

 エピソード監督は、『ジュラシック・ワールド』シリーズのクレア役などで知られる女優で、シーズン1 第4話「チャプター4:楽園」、シーズン2 第3話「チャプター11:後継者」、「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」「チャプター5:マンダロリアンの帰還」を監督したブライス・ダラス・ハワード。「チャプター22:傭兵」で4本目のエピソード監督作となる。

マンダロリアンの団結と、忘れ得ぬ恩

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 終盤では、ボ=カターン・クライズとアックス・ウォーヴスがマンダロリアンの伝統である決闘によって、マンダロリアンの艦隊の指揮権を決する。

 決闘シーンは、ジェットパックやウィップコード、火炎放射器といったマンダロリアンならではの武器を駆使したものとなっており、そのユニークさと荒々しいアクションが光っている。

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 そして、マンダロアでディン・ジャリンが敵に捕まってダークセーバーを落とし、ボ=カターン・クライズがダークセーバーを拾ってその敵を倒したから所有権は移ったという、とんちのような方法で血を流さずにボ=カターン・クライズはダークセーバーを手にし、「スター・ウォーズ 反乱者たち」で見せたようにマンダロリアンを再びまとめ上げることに!

 このようにマンダロリアンの行く道が決するというシリーズの中でも重要なラストシーンであるため、探偵物語のパートがやや浮いているような印象を受けてしまうのだが、ドロイドの誤作動問題の謎を追う過程は無駄なものではないと思っている。

 以前にクイールと出会ったことが、プラジール15のアグノートたちを説得することにつながっているように、ディン・ジャリンの旅は道中の出会いや、受けた恩を返し、また返されという信頼の連鎖を残していくことで、思わぬところで助けられるというような連続シリーズならではのエピソードがつながる面白さがあるからだ。

© 2023 Lucasfilm Ltd.

 だから、ディン・ジャリンとボ=カターン・クライズが汗を流してドロイド誤作動問題を解決したことで、今後プラジール15は必要な時にマンダロアを支援してくれるはずである。

 「旅は道連れ世は情け」のような助け合いの気持ちが、荒涼とした銀河で全滅の危機に瀕した部族が救われる糸口になる。

 受けた恩は忘れない。時代とテクノロジーが加速する中でも、大切なことを教えてくれるシリーズだ。

「マンダロリアン」シーズン3 第6話「チャプター22:傭兵」トリビアチェックポイント

トラスク

 クオレンのシャガス船長は、自身の船のクルーにトラスクへの迂回路を見つけたと報告を受ける。

 トラスクは、「マンダロリアン」シーズン2「チャプター10:乗客」、「チャプター11:後継者」でディン・ジャリンがカエルに似たフロッグ・レディを夫の元へと送り届けたコル・アイベン星系の衛星だ。

 トラスクの港ではモン・カラマリとクオレンが多数おり、シャガス船長のようなクオレンがよく立ち寄る場所なのかも知れない。

モン・カラマリとクオレンの駆け落ち

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 クオレンであるシャガス船長の船が、モン・カラマリの総督に雇われたアックス・ウォーヴス率いるマンダロリアンの傭兵部隊に追われていた理由は、総督の息子とシャガス船長の駆け落ちを阻止して連れ戻すためだった。

 クオレンは『ジェダイの帰還』で初登場し(ジャバの宮殿にいたテセック)、スクイッド・ヘッド(イカ頭)とも呼ばれる通り、イカのような形状の頭で口に触手を持つ種族。この「チャプター22:傭兵」ではシャガス船長がモン・カラマリの総督の息子と別れる際に、口の触手で相手の顔に触れて愛情を表していた。

 また、青く白目がない目を持つクオレンが一般的な中で、シャガス船長は人間のように白目と黒目がある。そういうクオレンの種類なのだろうか…

 モン・カラマリは、『ジェダイの帰還』や『フォースの覚醒』、『最後のジェダイ』などに登場したアクバー提督と同じ種族。

 モン・カラマリ、クオレンの故郷はともにモン・カラで、両種族は対立関係にあった。クオレンとモン・カラマリの戦いについては、「スター・ウォーズ クローン・ウォーズ」シーズン4 第1話「海洋惑星の激戦」から始まるエピソードで描かれている。

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 シャガス船長は、モン・カラマリとはようやく和解出来たと言っており、この新共和国の時代には両者の関係は良好になっているようだ。

 しかし、モン・カラマリ総督が傭兵を雇ってまで息子を連れ戻そうとしているあたり、クオレンのシャガスとモン・カラマリ総督の息子は、引き続き「ロミオとジュリエット」のような禁断の関係だということが見て取れる。

モン・カラマリ総督の息子役はトム・ホランドの弟、ハリー・ホランド

 モン・カラマリ総督の息子を演じているのは、マーベル・シネマティック・ユニバースのスパイダーマン役で知られているトム・ホランドの弟である、ハリー・ホランドだ。

シャガス船長役は「ブラックライトニング」クリスティーン・アダムス

 シャガス船長の声を演じているのは、DCコミック原作のドラマシリーズ「ブラックライトニング」でリン役を演じているクリスティーン・アダムスである。

ジャック・ブラック

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 新共和国のアムネスティ・プログラムの一環として、プラジール15の再建を監督した元帝国軍の施設計画士官であるボンバルディエを演じているのは、なんとジャック・ブラックだ!

 ジャック・ブラックは、『ハイ・フィデリティ』やグウィネス・パルトローと共演した初主演作『愛しのローズマリー』などで注目を集め、主演作『スクール・オブ・ロック』が大ヒット。以降も『キング・コング』、『ナチョ・リブレ 覆面の神様』、『僕らのミライへ逆回転』、『ガリバー旅行記』、『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』と幅広い作品に出演している。

 また『カンフー・パンダ』のほか、『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』ではクッパの声を演じているなど、アニメーション作品では声優を務めており多彩な顔を持つ。

 ちなみに『ホリデイ』では、「スケルトン・クルー」に出演するジュード・ロウと共演している。

リゾ

 プラジール15を治める貴族であり、ボンバルディエと結婚した公爵夫人を演じているのはアメリカのミュージシャンであるリゾだ。

 2008年から音楽活動を行っていたリゾは、2016年にメジャーデビュー。2019年にはアルバム「Cuz I Love You」と、Netflix『サムワン・グレート -輝く人に-』にて2017年にリリースされた楽曲「Truth Hurts」が使用されたことで大ヒット。

 楽曲から発言までポジティブで、元気付けてくれるキャラクター性が今の時代にマッチし、リゾは一躍アイコニックな存在となった。

 そんなリゾとジャック・ブラックが夫婦役で共演するとは、カメオというには非常に豪華なキャスティングだ…

 映画では、ジェニファー・ロペス主演作の『ハスラーズ』に出演している。

スカリアー

 ボンバルディエと公爵夫人が開いているパーティーでは動物が放し飼いとなっているが、テーブルの上には四本足の小動物であるスカリアーがいる。

 スカリアーは、1997年公開の『スター・ウォーズ 特別篇』でCGを用いてグレードアップしたモス・アイズリーのシーンにて追加された生物。これ以降、『エピソード1/ファントム・メナス』、『エピソード2/クローンの攻撃』で舞台となったモス・エスパのシーンに登場している。

 また、「マンダロリアン」、「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」、「オビ=ワン・ケノービ」といったタトゥイーンが登場する作品には姿を見せており、タトゥイーンの代表的な小動物だ。タトゥイーン原産のスカリアーがなぜプラジール15にいるのか、気になるところである。

フロッグ・レディと同じ種族

 ボンバルディエと公爵夫人が開いているパーティーには、「マンダロリアン」シーズン2 第2話「チャプター10:乗客」にて登場した、フロッグ・レディと同じ種族のエイリアンがいる。

「マンダロリアン」シーズン2 第2話「チャプター10:乗客」のストーリー、レビュー、隠れ要素(イースターエッグ)やオマージュなどのトリビアを、ネタバレありで解説します。

クリストファー・ロイド

© 2023 Lucasfilm Ltd.

 プラジール15で保安部のトップを務めるヘルゲイト長官を演じているのは、クリストファー・ロイドだ!

 クリストファー・ロイドは、なんといっても『バック・トゥ・ザ・フューチャー』三部作でドクことエメット・ブラウン博士を演じたことで知られている。

 その他にも、『アダムス・ファミリー』シリーズのフェスター・アダムス役などで人気を集めるほか、最近では『Mr.ノーバディ』などに出演。

 2022年11月に開催された「東京コミコン2022」にも来日し、「セレブ・ステージ:クリストファー・ロイド」では「マンダロリアン」シーズン3出演の質問に対して、「楽しい撮影だった!ウソだよ!なんだか混乱してきた…」と言い、自身の出演の有無に関わらず、素晴らしい作品だと話していた!

 「マンダロリアン」に関する発言は、以下の動画をご参照頂きたい。

Tokyo Comic Con 2022 Christopher Lloyd Celebrity stage 東京コミコン2022 クリストファー・ロイド セレブ・ステージ

バトル・ドロイド

 プラジール15では、プリクエル・トリロジーやアニメシリーズ「スター・ウォーズ クローン・ウォーズ」に登場したバトル・ドロイドが再プログラムされて労働力として活用されている。一般的なB1シリーズ・バトル・ドロイドと、B2スーパー・バトル・ドロイドだ。

 特に、B2スーパー・バトル・ドロイドは全力ダッシュで逃走するという他作品では見られなかった姿を披露!

マシュー・ウッド

 荷物を運ぶB2スーパー・バトル・ドロイドたちを監督しているB1シリーズ・バトル・ドロイドの声を演じているのは、プリクエル・トリロジー以降の『スター・ウォーズ』映画のサウンドエディターであり、『エピソード2/クローンの攻撃』や「クローン・ウォーズ」にてバトル・ドロイドの声を演じたマシュー・ウッドだ。

 マシュー・ウッドは、バトル・ドロイドの声のほかグリーヴァス将軍の声や、『エピソード1/ファントム・メナス』、「マンダロリアン」のビブ・フォーチュナなど、多くのキャラクターを演じている。

ドロイド用のカンティーナ

 ディン・ジャリンの蹴りに対して反撃し、逃走したB2スーパー・バトル・ドロイドが持っていたスパーク・パッド(IDチップの一種、ザ・レジスターの店の名刺のようなものだろう)から、ディン・ジャリンとボ=カターン・クライズはドロイド用のカンティーナであるザ・レジスターにたどり着く。

 ドロイドではない2人が入店すると、ドロイドたちは入口の方を振り返り、会話をやめて音楽も止め、歓迎されていない雰囲気が店内に流れる。

 西部劇などでも酒場に招かれざる客が入店した際に同様の演出がよくあるが、『エピソード4/新たなる希望』では、モス・アイズリー宇宙港のカンティーナにルーク・スカイウォーカーが入店した際に、バーテンのウーハーによりC-3POとR2-D2はドロイドはお断りだと追い出されており、生命体のカンティーナとは立場が逆になっているわけだ。

ザ・レジスターにいるドロイド

 ザ・レジスターの店内は様々なドロイドでにぎわっている。

 アストロメク・ドロイドはR2、R4、R5シリーズ、Kシリーズがおり、COOシリーズ・コック・ドロイド、リクショー・ドロイド(RICシリーズ汎用労働ドロイド)、FD4ファイティング・ドロイド、CZシリーズ秘書/ビジネス・コミュニケーション・ドロイド、4XBプログラミング・ドロイド、3POシリーズあるいはTCシリーズのプロトコル・ドロイド、B1シリーズ・バトル・ドロイド、RA-7プロトコル・ドロイド、ヘビー・ローダー・ドロイド、RXシリーズ・パイロット・ドロイド、GBアドミンメク、EVシリーズ監督ドロイド、WED-15トレッドウェル・ドロイド、MPHパワー・ドロイドなど、あらゆる種類のドロイドの姿を見ることが出来る。

Kシリーズアストロメク・ドロイド

Build My Droid Contest | Obi-Wan Kenobi | Disney+

 ザ・レジスターの店内にいるドロイドの中には、Kシリーズアストロメク・ドロイドがいる。

 このKシリーズアストロメク・ドロイドは、2019年に行われた『スター・ウォーズ』シリーズに登場する新しいドロイドを募集する「Build My Droid」コンテストにて優勝し、「オビ=ワン・ケノービ」「パート5」のジャビームのシーンに登場したKP-1の機種である。

「オビ=ワン・ケノービ」第5話「パート5」のストーリー、レビュー、隠れ要素(イースターエッグ)やオマージュ、カメオ出演などのトリビアを、ネタバレありで解説します。

 KP-1を考案したのは、フランスの『スター・ウォーズ』ファンであるカミーユ・マネだ。

バーテンダー・ドロイド役はブライス・ダラス・ハワードの夫、セス・ガベル

 ザ・レジスターのバーテンダー・ドロイドを演じているのは、J・J・エイブラムスが製作総指揮の「FRINGE/フリンジ」に出演したセス・ガベルだ。

 セス・ガベルは、この「チャプター22:傭兵」のエピソード監督であるブライス・ダラス・ハワードの夫である。

テクノ・ユニオン

 ザ・レジスターで唯一ドロイドに提供されている潤滑油のネペンセの再プログラムされる特性が利用されていること、また不具合を起こしたドロイドはその特定のロットを使用していることを突き止めたディン・ジャリンとボ=カターン・クライズは、ネペンセの亜粒子を調べてナノ・ドロイドを発見。

 その表面に書かれたチェーンコードから、これらのナノ・ドロイドはテクノ・ユニオン製であり、ヘルゲイト長官が個人で発注したものであるという事実に辿り着く。

 テクノ・ユニオンは、ワット・タンバーが率いていた商業ギルドで分離主義勢力を支えていた商業ギルドだ。

 真相を暴かれたヘルゲイト長官は、分離主義者やそれを率いたドゥークー伯爵の支持者であることを明かしており、分離主義者とつながりが深いテクノ・ユニオン製のナノ・ドロイドを使用していたのだろう。

カーソンの月

 ヘルゲイト長官はプラジール15のドロイドたちについて、カーソンでスクラップにされる帝国のドロイドが、コミュニティに仕えるため再プログラムされたと言う。

 カーソンは「マンダロリアン」シーズン2「チャプター15:信奉者」にて登場した、メイフェルドら新共和国の囚人たちがタイ・ファイターなどの帝国軍の宇宙船などのスクラップを処理する仕事に従事していたカーソン・チョップ・フィールドがある監獄の月。

「マンダロリアン」シーズン2 第7話「チャプター15:信奉者」のストーリー、レビュー、隠れ要素(イースターエッグ)やオマージュなどのトリビアを、ネタバレありで解説します。

「Quacta calling the Stifling slimy」

 ヘルゲイト長官は、ドロイド誤作動事件を引き起こしたことをディン・ジャリンとボ=カターン・クライズによって暴かれ、ボンバルディエと公爵夫人の前へと連行される。

 卑劣であるとボンバルディエに言われたヘルゲイト長官は、「If that isn’t the Quacta calling the Stifling slimy(クアクタが息苦しいヌメヌメと言う)」と言い返すが、これは「鍋がやかんを黒いと言う(The pot calling the kettle black)」という、自分を棚に上げて他人を批判することを指す英語のことわざの『スター・ウォーズ』ギャラクシーバージョンだと思われる。

 この「If that’s not the Quacta calling the Stifling slimy」は、「マンダロリアン」シーズン2「チャプター16:救出」で「脇役なのに態度でかい」と言ったコスカ・リーヴスに対してボバ・フェットが言い、また「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」「チャプター7:名誉のために」では腑抜けの殺し屋とは交渉しないとボバ・フェットにキャド・ベインが使っている。

スパメル

 ヘルゲイト長官がパラクアットの月への流刑を公爵夫人に言い渡されるシーンにて、ヘルゲイト長官やディン・ジャリン、ボ=カターン・クライズの後方に細長い脚を持ったスパメルが歩いている様子が見える。

 スパメルは、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』に登場したジェダの生物で、映画に先行して書籍「スター・ウォーズ ギャラクティック アトラス」にイラストが描かれている。

 マーベル・コミックの「スター・ウォーズ」では、ルーク・スカイウォーカーとレイア・オーガナはデス・スターのスーパーレーザー砲撃後のジェダをスパメルに乗って移動している。

 「マンダロリアン」はDisney+ (ディズニープラス)で配信中。

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