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「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」第16話「カミーノ滅亡」エピソードガイド【ネタバレ注意】



スター・ウォーズ:バッド・バッチ

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 Disney+ (ディズニープラス)で配信中の「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」第16話「カミーノ滅亡」のエピソードガイドです。

 このエピソードガイドは、「カミーノ滅亡」のストーリー、レビュー(感想・考察)、隠れ要素(イースターエッグ)やオマージュなどのトリビアの解説といった、このエピソードをより深く知るためのテキストをまとめています。

 この記事は「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」第16話「カミーノ滅亡」の本編鑑賞後にご覧ください。

 「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」の他のエピソードガイドは、以下をご参照ください。

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「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」第16話「カミーノ滅亡」ストーリー

 ヴェネター級スター・デストロイヤーによる砲撃が続く中、バッド・バッチとオメガ、AZI-3はカミーノのティポカ・シティ内部を走り抜けていた。

 ティポカ・シティは砲撃により横倒しとなり、海面へと沈んでいく。水平方向が変わる施設内で、ブラスト・ドアの誤作動によりオメガとAZI-3、クロスヘアーは他のメンバーと分断されてしまう。

 ランパート中将はカミーノの都市が壊滅した報告を聞いた後、ヴェネター級スター・デストロイヤーを艦隊と合流させるべくカミーノを後にする。

 オメガとAZI-3は、漏水する部屋の中で瓦礫によって身動きが取れなくなったクロスヘアーを発見。オメガからの連絡を聞き、テクは浸水対策のため自動封鎖されたことによりブラスト・ドアが解除できないと言うが、レッカーがブラスト・ドアの隙間にナイフを挟み込みこじ開けようとする。

 部屋の水位は、瓦礫で動けないクロスヘアーが沈んでしまうほど上昇してしまった。オメガはエナジーボウを使って瓦礫を破壊しクロスヘアーを水面に引き上げるが、すでに水位は天井近くにまで到達。

 その時、レッカーがブラスト・ドアをこじ開けることに成功してオメガ、AZI-3、クロスヘアーを救助。すぐさまブラスト・ドアは閉められ、一行は難を逃れるのだった。

 クロスヘアーを含めたバッド・バッチ、オメガ、AZI-3は、クローニング施設が浸水する様子を目撃しながら通路を走っていくが、ティポカ・シティが海底へと没していくことで再び水平方向が変わり、一同は落下しそうになって構造物にしがみつく。

 ティポカ・シティが海底まで沈んだことにより、施設内の水平位置は安定。漏水が続く中、一行がより安全な場所を目指してたどり着いたのは、かつてバッド・バッチが使っていた兵舎だった。

 悪臭が消えたほか、様変わりした兵舎の中でも任務記録の傷痕が残っていることを発見するレッカー。クロスヘアーは、それだけの任務を共にしたのにすべて捨て去ったと言い、ハンターは別の道を選んだのだと返す。

 クロスヘアーが命令に従うのが兵士だと主張するのに対し、ハンターは闇雲に従うのは駒に過ぎず、真のリーダーは仲間を守るとするが、クロスヘアーは間違った方向へリードしたせいでこうなったのだと責める。

 そんな中、オメガは水中トンネルを通ってマローダーへと戻る方法を見出す。トンネルに入るには困難があるが、ここに残るよりはマシだ。AZI-3が溶接機でメンテナンス・デッキを焼き切り、安全を確認してから水中トンネルを進むことになるが、トンネルにはひび割れが起きていた。

 これを見たクロスヘアーは引き返して他の道へ行くことを口にするが、レッカーは文句を言うなと咎める。さらに、クロスヘアーが戻ってくれば歓迎したのに、ずっと戻ろうとしなかったと吐露。テクは、クロスヘアーは非情で自分を曲げない性格だから、レッカーがそう言ったとしても、本人にも変えられないと言う。

 クロスヘアーは、テクになぜかばうのか尋ねるが、テクはかばっているのではなく、理解はするが同意はしないと言うのだった。

 水中トンネルを進んでいると、海中から巨大な海洋生物の声が聞こえてきた。オメガにトンネルが守られているか尋ねられたAZI-3は、動力源が稼働していれば安全だが、停止していると言う。

 突然、巨大海洋生物が吠え始め、水中トンネルの一行に向かって迫ってきた。トンネル内を走り出す一行だが、トンネル内のひび割れも広がっている。

 AZI-3は、動力源を復旧させようとずるが、巨大海洋生物は水中トンネルに噛みつき、破壊と内部の漏水をもたらす。

 AZI-3が動力の復旧に成功すると、電撃を与えられた巨大海洋生物は去っていく。AZI-3によると、これで全動力が失われてしまったという。

 水中トンネルから一行がたどり着いたのは、ナラ・セの私設ラボ。テクは、バッド・バッチの突然変異はここで操作・強化され、先に造られた年長者であるオメガはそれを見ていたという話をする。

 ナラ・セの私設ラボから確認すると、マローダーのある着陸パッドへと至るチューブ・システムは破壊されていた。

 さらにAZI-3はバッテリーが消耗しており、ラボの長距離通信機能はダウン、酸素レベルはあと数時間しかもたない。

 クロスヘアーは子どもの意見なんかに従うからこういうことになるんだとなじるが、帝国に見捨てられたクロスヘアーの命を救った子だとハンターは反論。

 クロスヘアーはハンターは私情を挟み過ぎるとし、カミーノやレック、共和国は過去の遺物で、銀河全域を支配する帝国の一部に俺はなるのだと言う。ハンターは、帝国にとってクロスヘアーは一兵士に過ぎないと返す。

 オメガはクロスヘアーに、自分はこのラボで育ち、みんなが造られるまでは孤独だったので、もう1度みんなを見つけようとしたこと、クロスヘアーは行動抑制チップの影響でこうなったと信じたかったが、それは間違えだったことを話す。

 バッド・バッチは、ラボ内の医療用カプセルに分乗して浮力により海面に上がろうとする。海中の瓦礫の回避や操舵はドロイドであるAZI-3が行うのだ。

 カプセルを準備し、ラボの窓にデトネーターを仕掛ける中、AZI-3は予備動力にアクセスした。時間はない。

 オメガがデトネーターを爆破し、一行を乗せたそれぞれの医療用カプセルは海中へ。

 順調に進んでいたかに見えたが、オメガのカプセルが瓦礫に衝突して海底へと降下してしまう。動力切れ間近のAZI-3は、オメガのカプセルを追っていくが…

Disney+ (ディズニープラス)
「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」はDisney+ (ディズニープラス)にて独占配信中

「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」第16話「カミーノ滅亡」レビュー

スター・ウォーズ:バッド・バッチ

 「バッド・バッチ」シーズン1のフィナーレは、第15話「カミーノへの帰還」と第16話「カミーノ滅亡」の2話構成となっており、後編にあたる「カミーノ滅亡」では、帝国軍に空爆されたティポカ・シティに取り残され、危機的状況のバッド・バッチの脱出劇で締めくくられる。

 カミーノの海中に沈みゆくティポカ・シティからの脱出は、前話「カミーノへの帰還」での銃撃戦などのバトルから一転して、崩壊する施設の浸水によるタイムリミットあり、巨大生物の襲撃ありと、海洋ディザスタームービーなノリのアクションが展開される。

 焦点となるのは、成り行きで脱出行をともにすることになったクロスヘアーとバッド・バッチの道が再び交差することになるのか、否かだ。

 ティポカ・シティからの脱出の道中で、クロスヘアーの帝国への従属は行動抑制チップの影響によるものではなく、本人の考えによるものと明確にされ、そしてそれはクロスヘアーが考えたこの激動の時代を生き延びる方法であり、現時点ではバッド・バッチとは同じ道を進むことができないものと明らかになる。

 ストーリー展開として、クロスヘアーが再びバッド・バッチの一員となって大団円を迎える方法も考えられる中で、これは現実的であり、シビアな筋書きであると感じた。同じチームで共に戦った仲間だとしても、考え方の違いで進む道が分かれることもあるのだ。

 特に、共和国から帝国へと変貌するような大きな時代の変わり目の渦中では、時代や周囲の変化に個々人が影響を受けたり、何かを学んだり受け入れたりして、自分なりの考えを持って行動することになる。こうしたプロセスにより、ある集団の中で考え方や受け止め方が異なるグループが出来ると、それは「分断」となる。

 「バッド・バッチ」シーズン1は、シーズンを通して帝国軍に従うクロスヘアーと、帝国に従わず傭兵の道を選んだバッド・バッチの残りのメンバーの戦いを描いてきた。クロスヘアーは、行動抑制チップという共に戦ったジェダイを殺そうとするほどの不可抗力によって帝国に操られ、チップを外せばバッド・バッチの元に戻るものと思われたが、実際には自身の意思によるものだった。

 バッド・バッチは、大きな時代の変化の中で分断されたのである。

 『フォースの覚醒』で『スター・ウォーズ』が再び動き出した後の2010年代後半は、ドナルド・トランプの大統領就任以降にアメリカは様々な分断を経験し、イギリスもEUから脱退。さらに『スカイウォーカーの夜明け』でスカイウォーカー・サーガが完結した節目であった2019年末から2021年に至るまでは、新型コロナウイルスによって世界中が様々な分断を現在進行形で強いられている。

 マスク、ワクチン接種、外出の有無や、イベントなどで人と人がどこまで集うべきかについて、感染症対策についての考え方で分断が起きていることは、ここ日本に住んでいても感じるのではないだろうか。

 優れたフィクションは、現実世界の写し鏡になっている。「バッド・バッチ」が制作され、発表されるまでの現実世界は上記のような時代だったわけだが、大きな変化の時代の中での「分断」がキーワードとなっているというのは、考え過ぎだろうか。

 ひとつ、希望があるとすれば考え方の異なるクロスヘアーを排除しなかったことだ。このことはテクがクロスヘアーの性格を考慮しつつ、「理解はするが同意はしない」と言ったセリフにも表れている。積極的に介入せず、相手のことを尊重するという形もあるのだ。

 道は異なれど、クロスヘアーとはシーズン2以降でまた会うことになるだろう。カミーノにやって来た帝国の偵察隊に救助されるであろうクロスヘアーは、クローンが入れ替えられていく帝国軍の中で、どのような思いを抱くのだろうか。

 「バッド・バッチ」シーズン1を振り返ってみると、「クローン・ウォーズ」ファイナル・シーズンで活躍したバッド・バッチのその後が描かれただけではなく、オメガというキャラクターの存在が大きく感じられる。

 子どもらしい純真さとか弱さがありながら、仲間を思う芯の強さと戦略を立てられる頭の良さ、潜在的な戦闘力を持ち合わせつつ、出生にはまだ謎があるオメガは、事前のイメージよりもシリーズの印象を大きく左右するキャラクターだった。

 シークエル・トリロジーのレイとも重なる要素もあるが、大きな違いは研究室育ちというところだ。シーズン2以降はコードネーム:アルファこと、兄弟であるボバ・フェットとの接近なども期待したい。

 前話の「カミーノへの帰還」で投げかけられた謎については、シーズン2以降へと持ち越しとなり、シーズンフィナーレとして見るとやや食い足りなさを感じるが、最終2話の直前に「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」シーズン2の情報解禁がされたことにより、今後もストーリーが続いていくという安心感はある。

 そして新たな謎も浮かび上がる。

 「カミーノ滅亡」ラストでは、ナラ・セのクローン技術が帝国のビッグプロジェクトのために活かされることが示唆され、彼女を迎える帝国の科学士官の制服は、「マンダロリアン」でドクター・パーシングが着ていたものに似ている。

 帝国のクローンや遺伝子についての研究と考えると、後のスノークやパルパティーンの復活にもつながる、クローンと遺伝子操作を組み合わせた人口生命体のストランド=キャスト(Strand-Cast)が思い浮かぶ。「マンダロリアン」で描かれていた、ザ・チャイルド(グローグー)の研究にもつながるかも知れない。

 ここまでのDisney+ (ディズニープラス)オリジナル作品は、なんだかんだでストランド=キャストやボバ・フェット関連に行き着くシリーズとなって来ているが、2021年12月の「ブック・オブ・ボバ・フェット」で「バッド・バッチ」とのクロスオーバーがあるのか、そして2022年の「バッド・バッチ」シーズン2の配信を楽しみに待ちたい。

「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」第16話「カミーノ滅亡」トリビアチェックポイント

帝国軍医療技術者の制服

 ナラ・セを迎えた帝国軍医療技術者の制服は、前述のように「マンダロリアン」でドクター・パーシングが着ていたものと同様だ。

 ナラ・セのクローン技術は帝国のビッグプロジェクトに活かされるという。ここで行われた研究の発展上に、ドクター・パーシングが関わっていたザ・チャイルド(グローグー)の血液の研究があるのだろうか…

ウェイランド

スター・ウォーズ 帝国の後継者 上 (講談社文庫)

 ナラ・セが到着した帝国軍施設がある惑星の名称は、劇中では明かされていないがStarWars.comの「カミーノ崩壊」エピソードガイドのページに掲載されているコンセプトアートからは、ここがウェイランドであることが明記されている。

 ウェイランドは、1991年の小説「スター・ウォーズ 帝国の後継者」にて登場した惑星。パルパティーンの貯蔵庫があり、ここでスパーティ・クローニング・シリンダーをスローン大提督が入手し、タンティス山にクローン製造施設を設けた。

 タンティス山も、「カミーノ崩壊」のコンセプトアートに描かれており、「帝国の後継者」でのクローンにゆかりがある場所を踏襲して設定されたと思われる。

帝国軍ロイヤル・ガード

 ウェイランドでナラ・セを出迎えたのはクローン・コマンドーばかりだが、「カミーノ崩壊」のコンセプトアートには彼らの名称が帝国軍ロイヤル・ガードとなっている。

 ロイヤル・ガードといえば、皇帝の近衛兵である深紅のボディガードであり、『エピソード3/シスの復讐』の時点でパルパティーン最高議長の警護を行なっている。

 このロイヤル・ガードが、そのまま皇帝のロイヤル・ガードになったものと思われたが、クローン・コマンドーのタイプのロイヤル・ガードもいたのだろうか?

 劇中で明言されたわけではなく、コンセプトアートでの記述のため本編では異なる設定の可能性もあるが、はたして…

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